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アメリカ コーヒー事情 [united states]

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ここ数年、日本ではコーヒーのサードウェーブが到来して、ハイクオリティ・コーヒーがブームとなりつつあります。2015年に入りブルーボトル・コーヒーやコーヒービーンが東京店をオープンし、連日行列となっています。このブーム、元はといえばアメリカが発祥です。今回はコーヒーブームに乗って話題となっているアメリカのコーヒー店を紹介します。

本題に入る前に、コーヒーのウェーブについて簡単に記しておきます。
1)ファースト・ウェーブ
19世紀後半にコーヒー豆が大量生産され大量流通が可能になった時代を指します。アメリカで一般家庭にコーヒーが普及した時期です。
2)セカンド・ウェーブ
1970年代前後。深い焙煎の豆をつかったシアトル系コーヒーが登場した時代です。スターバックスやコーヒービーンなどが創業した時代と重なります。このころアメリカではまだ薄いコーヒーが一般的でした。
3)サード・ウェーブ
高品質な豆によるおいしいコーヒーを求めるファンに向けて一部のコーヒーショップが提供を開始した2000年前後からを指します。ブルーボトルやフォーバレルが代表的な店舗です。

スターバックス コーヒー
皆さんご存知の大型チェーン店。元は1971年にシアトルで開業したコーヒー豆の焙煎店です。1987年にビジネスマンのハワード・シュルツに買収され、一気に世界的なコーヒーブームを巻き起こし現在に至ります。シアトルではコーヒー好きな店員が生豆を丁寧に焙煎して、コーヒー好きな客にエスプレッソやラテを提供していたのですが、現在では世界60カ国に18000店以上も展開しています。
日本では好調なスターバックスですが、実は本国アメリカでは近年苦戦が続いています。それは新たなコーヒー店の台頭がめざましいからです。スターバックスがバリスタの育成を諦め全自動マシーンを導入してから、コーヒー好きは別の店に足を運ぶことが多くなりました。今、スターバックスを愛する人たちはホイップクリームが乗ったフレーバーコーヒーやサンドイッチをカッコよく食べたい若者たちです。
アメリカに行くとどこにでもスターバックスがあるので私はよく利用します。ただ、かつてスターバックスがアメリカ全土にオープンした頃のワクワク感や素晴らしいサービスはなく、限りなくマクドナルドに近いファーストフード店になってしまったのは残念に思います。

ザ コーヒービーン & ティーリーフ
1963年にロサンゼルス郊外のブレントウッドで創業したカリフォルニア・スタイルのカフェ。ハリウッドスターに愛されていて、ここのコーヒーしか飲まないと公言するセレブが多数います。
現在は、ファンドに買収されてしまいファンドが運営しています。西海岸ではよく見かけますが、東海岸では店舗数が少なく、現在急速に全米で店舗拡大を進めています。アメリカ以外では20カ国に進出しており、2015年5月に東京店をオープン(フランチャイジーは「銀だこ」のホットランド)し、イオンを中心に出店を進めています。
アメリカのコーヒービーンに行くと、スターバックスとは違ったカリフォルニアの雰囲気を感じます。店内はよりカジュアルでコージーな雰囲気が漂い、学生たちは無料wifiを使ってのんびりと過ごしています。そしてコーヒーは深煎りしすぎない豆を使用していて飲みやすいのが特長です。フレバーコーヒーやティーも充実していてアメリカ人には好評です。コーヒービーンはバリスタの育成に力を入れていて、現在も高価なエスプレッソマシーンを全店に導入し、一杯一杯丁寧に淹れています。当然、バリスタによる味のムラがあり、作るのに時間がかかりますが、私が訪れた限りだと、ニューヨーク店だろうがサンフランシスコ店だろうが満足のいく味でした。きっとかなり厳しいバリスタの育成システムがあるのだと思います。スターバックスが諦めたクオリティ・コントロールをしっかり行っているようです。チェーン店型でどこにでもあるコーヒー・でしたら、コーヒービーンを選択する人がおおいのも納得できます。

ブルーボトル
ジェームス・フリーマンが日本の喫茶店文化に影響を受けてサンフランシスコに作った小さなコーヒーショップです。現在も、ニューヨーク、ロサンゼルスに数店舗出している小さなチェーン店ですが、東京に進出したことで、日本ではスターバックス級のメジャーなイメージが定着しています。これは巧みなマーケティング戦略の賜物です。おそらくブルーボトルの知名度は日本が一番高いと思います。
日本ではちょっと間違った商売となっているのが否めません。東京でここに行くのなら純喫茶に行けばいいと思うのは私だけでしょうか。
この店はシングル・オリジンというシンプルで奥の深い豆を扱います。世界的に供給量の少ない生豆を焙煎し、日本の喫茶店のようにお客さんの目の前でコーヒーフィルターを使って淹れるのです。バリスタはかなり厳しい教育を受けます。この教育現場はいくつかの店では見えるようになっていて、先生に厳しい指導を受けている生徒を目の当たりにできます。
当然、コーヒーの味は素晴らしく、目の前で淹れたてのコーヒーを味わうという体験がとても大きな価値を生み出します。一度ブルーボトルに足を運ぶと、また行きたくなる"コーヒー体験"がブルーボトルの特徴となっています。

フォーバレル・コーヒー
サンフランシスコで4店舗を運営する小さなコーヒーショップですが、サード・ウェーブの目玉と言える人気店です。ある一人のコーヒー好きが自分で豆を探し、焙煎し、販売しています。質にこだわりむやみに利益を追求しないことが話題となり、サンフランシスコに行ったらフォーバレルに行くべきだというアメリカ人がおおくいます。さらにはフォーバレルを飲みにサンスランシスコに行く強者も存在します。
コーヒーはとても丁寧に管理され、味も素晴らしいです。ただ、ここでコーヒーを飲みながらのんびりと過ごすといったことはできません。店内にはwifiも電源もありません。どちらかというとコーヒーと真剣に向き合うタイプのお店です。

ラ・ミル
ニューヨークタイムスの全米ベストコーヒーの4位にランクインされた名店。でも店舗はロサンゼルスに1店しかありません。オーナーのクレイグは、学生時代にドイツ製の小さな焙煎機を買い、ひとりでロースターに向かい自分がベストと思えるコーヒーを作りました。そして自分で営業を重ね、近所のカフェに置いてもらいました。しばらくすると、このコーヒーの味が話題となり、たくさんのレストランからラ・ミルの豆を扱いたいという問い合わせが来るようになりました。クレイグは、自分ができる範囲で生産量を増やしました。そんな時カフェのないシルバーレイクという街に店を出さないかと誘われます。卸売ではなく自分のブランド名を掲げたカフェを出そうと決めたクレイグは、2億円をかけ素晴らしい内装と機材を揃えたブティックをオープンしました。この素晴らしいカフェは瞬く間に話題となり、現在に至ります。
ここのコーヒーは、クレイグが自らクオリティ管理を行っている豆が命です。深煎りせず微妙なロースティングを行うことで常にベストな味を作り出すのは、マジックのようです。本人は、ロースティングはダイヤモンドのカッティング作業に似ていると言っていますが、かなり繊細な焙煎によりコーヒーが作られていることを実感できます。
残念なのは、店舗がシルバーレイクというちょっと不便なところにしかないことです。現在、ロサンゼルス空港にも店舗がありますが、ここはラミルのスタッフが配置されていないようです。ラミルのコーヒーは、全米のフォーシーズンズ・ホテルやSLSホテル、ラスベガスのシティセンターやサウスビーチのホテルなどでも扱っているそうですので、そこで楽しむこともできます。

アメリカに行くと、街にはスタバだけでなく様々なコーヒー店があることに気づくでしょう。これらコーヒー店にはそれぞれポリシーがあり、その店に固定客がついているのです。どこのコーヒーが美味しいとか、あの店の味が下がった、みたいな会話が普通になされているのを聞くと、20年前のアメリカとは時代が変わったなあと感じます。当時は巷には1杯1ドルの透き通った薄いコーヒーしかなかったのです。

皆さんもアメリカに行ったら是非、サードウェーブを楽しんでみてください。
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消えゆくモール - アメリカ・ショッピング・モールの現在 - [united states]

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ハワイのアラモアナ・センター、ロサンゼルスのセンチュリー・シティなど我々日本人観光客を魅了するアメリカのモール。どこも盛況で観光客にはアメリカを感じさせる場所に感じますが、実はこのモールが最近曲がり角に来ています。今回はアメリカを象徴し、我々日本人観光客を喜ばせてきたモールの魅力と問題点に迫ります。

私にとって初めて目にしたモールは映画「Dawn of the Dead」に登場するペンシルバニアのモンロービル・モールです。ゾンビに追われてきた人間達がこのモールに籠城します。モールには食料品、衣類がふんだんにあり、暫くはここで生活できるという設定でした。同様に現在人気のドラマ「ウォーキング・デッド」でも大きなショッピングセンターが登場しました。モールは豊かさの象徴でもあるのです。
ドラマや映画にも登場する程、アメリカではモールは生活に密着していて、誰もが週に1回はモールに行くと言われるほどです。80年代にはモールキッズという言葉も生まれ、若者達は時間があるとモールで遊ぶという現象が起きました。もはやアメリカ人にとってモールは生活の一部となっているのです。

モールの歴史
アメリカにおいて、モールブームは1950年代に始まっていました。
郊外型大規模ショッピングモールの産みの親として知られてるオーストリア・ウィーン出身の建築家であるビクター・グルーエン氏が、1956年ミネアポリス州に建設されたサウスデール・ショッピングセンターを手がけ成功を収めました。その後、1950年代後半から60年代にかけ、アメリカでは郊外型ショッピングモールが著しい発展を遂げます。そしてこの手のモールを専門に開発する企業が登場します。サイモンやピラミッド・カンパニーなどです。彼らは、徹底的な市場調査でモールの経営が上手くいく確信がある町の郊外に土地を購入し、不動産開発を行いました。これで次々とアメリカ中の安い土地が、高利益を上げるモールに生まれ変わりました。オーストラリアの企業ウェストフィールド社も1977年にアメリカ市場に参戦し、大都市郊外に高級モールを展開します。これにより全米の都市にモールが広がることとなります。
モールの基本構造は、基本的にどこも同じです。アンカーと呼ばれるデパートを数店誘致します。メーシーズやJ.C.ペニー、ボスコフなどが有名です。これらの間を結ぶ形で通路が作られます。デパートが2つの場合は、I型と呼ばれ双方のデパートの間に数十の店舗を並べます。デパートが3つの場合はT型と呼ばれTの形をした道を作るのです。それぞれの先にはデパートがある構造です。集客が見込まれる場合は、この通路は2階建てになります。通路にはモールキッズが喜びそうなブランドが並びます。GAP、アバクロなど、その時勢いのある店舗が誘致されています。モールの建物の周りには十分すぎるほどの駐車場が整備され、駐車場内には車のリペアセンターやタイヤ屋さんが敷設されていたりもします。
モールの周りにはオープン時は何もないのですが、集客が見込めるため、近くの地価は高騰します。そしてそこに路面店や映画館が出現し、モールの町は巨大化していきました。

1980年代から90年代のアメリカはモールの黄金期でした。
ニューヨークに行った際、時間があればパラマスという町に足を伸ばしてみて下さい。今でもモール黄金期のような光景を見ることができます。マンハッタンから車で30分のところにあるこの町にはモールが5つあります。その周りにはIKEAなど巨大な路面店が建ち並んでいます。アメリカにおけるモール・シティの典型が目の前に広がります。その中でも一番大きなガーデン・ステート・プラザには1日いても周り切れないほどの数の店舗が並び活況を呈しています。
このようなモールが大人気となりアメリカでは住人だけでなく旅行者にも”モールに行く”ことが当たり前となっていきました。

モールの現在
モールが出現してから50年以上を経た現在、多くのモールでは老朽化が進んでいます。1969年にオハイオ州トレド郊外に誕生しデパートのSearsやJ. C. J.C.ペニー、映画館などの施設を併設して多くの買い物客を集めていたウッドビル・モールも、すでにその役目を終えてしまっています。

現在のモールの姿をいくつか紹介しましょう。
1.モールの乱立
近くに新しく大きなモールが出現することにより、町の中心であったモールが衰退します。そして新しいモールが町の中心となっていくのです。
ニューヨーク郊外のナニュエット・モールは90年代、町の中心で町を経由する全てのバスのターミナル機能も持っていました。そのため住人のおおくはこのモールを経由することになり大繁盛したのです。しかし1998年に車で5分の場所に東海岸最大と言われる巨大モール、パリセード・センターがオープンします。この新モールの登場によりナニュエット・モールにあった店は次々に撤退し、もぬけの殻となってしまいます。そして2012年閉鎖してしまいました。このようにモールの乱立で限られたパイを奪い合うことで、それまでのノスタルジックなモール文化が簡単に崩壊されていきました。
2.ネットショッピングの台頭
2013年のアメリカでは全消費の6%がネットショッピングになっています。これはかなり大きな数字です。これにより消費者はモールで大きな家具やかさばるトイレットペーパーを買わなくなってきました。だんだんモールに行く必要がなくなってきているのです。今でもモールで食事をしたり服を購入したりする人が大勢を占めますが、GAPは、モールでの売り上げはもはや伸びないという決断をしたそうで、今後はモールへの出店を減らし、都心の路面店と通信販売に主軸を移すそうです。
3.モール城下町の消滅
モールへの集客が減っていくと、当然その周りにできた路面店も集客が減っていきます。モールは心臓のようなもので、血液のような役割をする客が減ると、その近辺の細胞が死滅していくのです。モールにある程度集客力があれば、まわりの経済も動いています。しかしモールに活力がなくなるとまずモール城下町が消滅していくのです。

アメリカでは、このように本来の役目を終えて廃虚となりつつあるモールや近隣の店舗群が多く存在しており、それらを集めたサイト「DeadMalls.com」が開設されているほどです。役目を終えた後も地域のコミュニティカレッジとして再生するもの、企業が購入して社屋に使用されるもの、教会として生まれ変わるケースもありますが、多くの建物には老朽化が見られることもあり、最終的には取り壊されることがほとんどです。
この状況を、アメリカでも最大の不動産デベロッパであるカルーソ社のリック・カルーソ氏は「今後10年から15年の間に、典型的なアメリカ型のショッピングモールは過去の遺物となっていくでしょう。もはや、住民・小売業者・コミュニティからのニーズに合致しない存在となっていくと考えられます」と、全米小売業協会の年次総会の場で発言しています。

モールの未来
おおくのモールは経営が行き詰まっています。そんな中、新しいタイプのモールの人気が出てきています。それは”買い物のために行く場所”ではなく”生活のために集まる場”としてのモールです。

mall02.jpg生き残りのための方策として、「施設のリノベーション」があります。近年のモールの多くは、外光が施設内に差し込むような開放的な空間を提供するものが多くなっています。従来型の灰色のコンクリートで囲まれた「グレーボックス」と呼ばれる施設は明らかに現代の主流から遅れているからです。
建物内に人びとが行き交う「ストリート」を作り、ジムや各種イベントを行える「広場」に人びとを集め、構造を変えて行くことで集客力を向上させようとするのが狙いです。

ロサンゼルスのザ・グローブは、面積あたりの売上額が全米トップ15にランクインするモールとして成功を収めています。ここは、天井がないオープンタイプのショッピング・モールです。まるでディズニーランドに来ているような美しいデコレーションです。ここには、ノスタルジックな外観ですが最新設備を整えた映画館や、LAフードが集まったファーマーズ・マーケットを隣接させ、買い物をしなくても楽しめるエリアとして大成功しています。
カリフォルニア州グレンデールにあるアメリカーナ・アット・ブランドは、敷地内に数百戸の高級マンションを構え1つの小さな街と呼べるほどの規模を持ち、集客・出店の両面で盛況を呈しています。
mall03.jpg前述のナニュエット・モールは、建物を全て壊し、2013年に新しくザ・グローブに似たモールをオープンしました。ここも人気が出てきています。

このように、従来からの「グレーボックス」タイプのショッピングモールには厳しい時代が訪れていますが、対応次第によっては明暗がはっきり分かれる状況が生まれており、人びとの青春時代を彩ったショッピングモールにノスタルジーを感じることも少なくありません。

我々観光客にとってアメリカのモールは今でも観光目的のひとつとなっているのではないでしょうか。ただ買い物をするだけではなく、ここで記したような視点からモールを巡ってみるのもおもしろいでしょう。

引用:deadmalls.com gigazine.net
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ノースダコタ州 (ファーゴ / ビスマーク / グランド・フォークス) [united states]

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今回はちょっとマイナーな州を紹介します。
皆さんはノースダコタ州をご存知でしょうか?
アメリカ人でも行ったことがない、場所がわからない等の発言が飛び出すほどマイナー感が漂う州です。そんな州の魅力をお伝えします。

usmap-nd.jpgノースダコタ州は、西海岸と東海岸の真ん中にあります。カナダと国境を接しています。
アメリカ大陸の真ん中に広がる"グレート・プレーンズ"と呼ばれる大平原に位置しているので、山はありません。とにかくひたすら平野です。人口は70万人以下で全米50州の中で3番目に少ないです。大きな町はファーゴとグランド・フォークス、州都のビスマークくらいですが、ニューヨークやシカゴと比べると、かなり小さく感じられます。空からノースダコタ州を見ると、ひたすら畑が広がっています。
こんな何もない州ですが、実は石油とシェールガスが膨大に眠る州でもあります。ここ数年、税収が増え、50州の中でもノースダコタは最も潤沢な州です。地価も上がっていて、今後の可能性が広がっています。

日本からのアクセスは、ちょっと大変です。直行便はありません。今回紹介するノースダコタの3大都市には空港があり、ミネアポリス空港やデンバー空港から小型機が日に数便が就航しています。町には公共交通機関があまりないので、空港でレンタカーを借りて行動することが必要です。
車でアクセスする場合、ノースダコタ州は陸の孤島であることがわまります。ファーゴ、グランド・フォークスから一番近い都市はミネソタ州ミネアポリスです。ミネアポリスからファーゴまで4時間、グランド・フォークスまでは5時間以上かかります。ビスマークに関しては近くに都市はなく、しいてあげればファーゴですが、4時間以上かかります。

観光客ですら、なかなか行かないノースダコタ州。行ってみると、有名な観光地とは違った楽しみがありました。ノースダコタを旅のディスティネーションにする方は、この地に知人がいる方くらいでしょう。レンタカーで大陸横断をしたりノースダコタを通り過ぎる方は、この記事を読んで立ち寄ってみてください。我々日本人が知らないアメリカの魅力に出会えます。

ファーゴ
ND2.jpgのどかなノースダコタ州。ただひたすら平らな土地が続く場所です。そんな州で最大の町がファーゴです。町は隣のミネソタ州ムーアヘッドとツインシティとなっており、この2つの町が一体化して経済は発展しています。住人のおおくは、祖先が北欧からの移民です。現在でもドイツ系、ノルウェー系、アイルランド系、スウェーデン系が占めており、アジア人は殆ど見かけません。

アメリカ人は、ノースダコタ州は知られていなくても、ファーゴという町名は知っています。テレビの天気予報で、全米の地図と共に気温が表示されます。その時いつも気温が低い町がファーゴなのです。冬はー30度になるところです。行ったことはなくても“寒い場所”という印象があります。雪深いのですが、この辺りは平野が続き山がありませんので、スキーはできません。冬は、歩くスキーやスケートをすることくらいしかできず、基本的に家族で過ごすことが多いようです。夏は、見渡す限りの草原と湖があり、キャンプやバーベキューをして楽しむようです。おおくの住人の趣味は釣りや狩猟です。そのため町にはおおきなハンティング・グッズ店が沢山あります。

コーエン兄弟が監督したアカデミー賞受賞作「ファーゴ」は、この町が舞台になっています。
この町を訪れる日本人観光客のおおくは映画のロケ地を巡りたいという目的を持っているかもしれません。しかし映画はミネアポリスからファーゴ、そして北のグランド・フォークスあたりの広域で撮影されていたので、特に印象に残るロケ地はありません。あの大きな人形"ジャイアント"も映画のために設置されたもので、実際にはありません。

この町では、ダウンタウンで夕食をとると楽しいでしょう。アメリカ中部のステーキ店やバーなどは活気があり人種差別をされることなく地元の人と会話が出来ます。彼らは素朴で人見知りをせず、気軽に話しかけてきます。昼間は小さいながら充実している美術館巡りや大自然に触れるのも楽しいです。

主な観光ポイント:
ファーゴ・エアー・ミュージアム
かつて冷戦時代、このあたりは大陸弾道ミサイルの発射基地が沢山あったそうです。その名残を博物館にしています。当時使われた戦闘機やICBMなどを見ることができます。

レッド・リバー動物園
町の真ん中を流れるレッド・リバー沿いにある動物園です。それほど大きくありませんが地元民で賑わっています。

ファーゴ劇場
古くから営業する映画館です。外観はそのままリノベートされ、インディーズ映画や懐かしの映画を上映しています。「アメリカン・グラフィティ」の世界を体験できます。

食事は、アメリカ料理をお勧めします。日本食レストランは5軒ありますが、そこではアメリカ人が思う日本食を提供しています。
ホテルは50軒程あります。ほとんどが郊外のモーテルチェーンです。価格は安く綺麗で広いです。

グランド・フォークス
ファーゴから北に車で1時間ほど行くと、ファーゴ、ビスマークに続く3番目の都市、ノースダコタ州グランド・フォークスがあります。
この町はちょっとユニークな街です。町の主産業は農業ですが、もうひとつの主産業は教育なのです。町の1/4ほどを占める広大なキャンパスを持つノースダコタ大学があります。ここは総合大学ですが、航空宇宙学科が有名です。世界中から航空業界を目指す学生が集まり、グランド・フォークス空港に併設されたスペースで日々訓練を行っています。ここでは、日本の連続ドラマ「ミス・パイロット」(2013)が撮影されました。ドラマを見ると映し出される広大な大地や学生達が歩く町並みは、全てグランド・フォークスで撮影されているので、この地へ行くチャンスがあれば事前にドラマのチェックをお勧めします。

グランド・フォークスは、カナダからの買い物客で賑わう町としても有名です。カナダでは消費税が高いそうで、週末になると北に1時間ほど行ったところにあるカナダのウィニペグから沢山の人が買い出しに来ます。そのため町の大きさにはそぐわないほどのショッピング・ゾーンやホテルなどが29号線沿いに並んでいるのです。町の南にはコロンビア・モールという大きなショッピング・ゾーンがあり、その周りが巨大なショッピング・エリアとして発達しています。そこには様々なレストランが集まっていて、人口5万人の町とは思えないほどの充実ぶりです。

町の中心はダウンタウンです。レッド・リバーを挟んでミネソタ州イースト・グランド・フォークスとツイン・シティになっています。ダウンタウンは近年再興してきて歴史ある建物内に新しいレストランやバー、カフェなどがオープンしていて夜になると賑わいます。橋を渡ったイースト・グランド・フォークスにもバーやレストランが並んでいて賑わっています。

観光でグランド・フォークスを訪れたら、郊外のモーテル・チェーンに宿を取り、ダウンタウンで観光するのがいいでしょう。擦れていないアメリカ人達が歓迎してくれます。

主な観光ポイント:
ジャパニーズ・ガーデン
Japanese_Garden2.jpgグランド・フォークスには日本人は学生以外殆どいませんが、日本庭園があります。栃木県粟野町と姉妹都市だったことで、粟野町から年一回日本人がやってきて手入れした庭園です。しかし粟野町は市町村合併で鹿沼市に編入してしまい、それ以降日本人はやってこなくなったそうです。地元の公園管理者は、見よう見まねで日本庭園を維持してくれています。日本からかなり離れた地で日本庭園に出会え、日本語で看板があるのはとても不思議です。そしてアメリカ人が大切に庭を手入れしているのも嬉しいです。

ダウンタウン
歩いて20分程度で回れる小さな観光地です。ここには町で一番人気のToasted Frogsというレストランがあります。店名通りカエルのフライがありますが、地元民もあまり食べないそうです。ステーキはとても美味しいですしバーとしても利用できます。他にも和食店(日本人経営ではありません)などバラエティに富んだレストランが並んでいて賑わっています。

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ノースダコタ大学
町の1/4くらいは大学ではないかと思えるほど広い敷地を誇ります。その中でRalph Engelstad Plazaは、観光客でも入れる場所です。そこにはノースダコタ大のアイスホッケーチームのグッズなどが売られています。このプラザを作ったのは、地元出身の名士です。彼はラスベガスの土地を買い、その土地をバグジーに転売して儲けたそうです。後にインペリアル・ホテルを経営していました。彼も何故か日本を意識したホテルを建てていました。日本とつながりを感じます。

グランド・フォークスは、アメリカからカナダに向かう途中に位置しているので、宿泊地としても便利ですが、1日くらいは町を散策してみると楽しいです。特にドラマを見た人にとっては、ドラマの中に入り込んだようで面白いと思います。そして、町の外に広がる360度の地平線、延々と続く小麦畑は、日本では見ることのできない景色です。アメリカを旅していて、この景色はノースダコタ辺りだけです。是非景色を堪能して欲しいです。

ビスマーク
ND3.jpgノースダコタ州の州都です。ノースダコタ州ではファーゴに次ぐ2番目の都市です。しかし人口は5万5000人で都市というか町です。かつての北西部開拓ルートの中間に位置するので、町には探検隊にまつわる史跡や博物館がたくさんあります。
我々日本人にとって、この町はあまり見るべきポイントがありません。ただ、町や周辺の景色がとても綺麗です。旅の途中、ビスマークに一泊する場合は、モーテルにストップするだけでなく是非半日程度町を散策してみてください。そこにはアメリカ中部の大自然が広がっています。文字では表現できない感動があるのです。

ノースダコタ州。文字ではここの素晴らしさを伝えきれないのが残念です。真っ平らの大地にひたすら続く小麦畑。その途中にポツンとある町。そこで住人達は小さなコミュニティを築き、地味に暮らしています。治安はとても良く事件は殆ど起きないそうです。誰もが顔を知っているからだそうです。春から秋にかけては、湖に釣りに行ったり、川沿いでバーベキューをしている家族や学生の姿を見ることができます。夜になると歴史のあるダウンタウンが今でも活気づいています。冬は降雪地帯で、皆が家でじっとしています。
素朴で質素な生活ですが、我々日本人が忘れてしまった人と人とのつながりや家族の温かさを感じる広くて静かな場所です。
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フラッグスタッフ、 アリゾナ州 [united states]

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日本人観光客にはあまりディスティネーションとしては知られていない観光地を紹介します。

フラッグスタッフという街の名前は聞いたことがありますか?おそらくグランドキャニオン観光に行った方ならなんとなく記憶に残っている街かも知れません。

フラッグスタッフは、グランドキャニオンのゲートシティとしてはよく知られています。グランドキャニオン内に宿を予約できない時は、この街に宿泊することがおおいからです。しかし殆どの観光客はこの街を素通りしてしまうのです。それは、世界的に有名なグランドキャニオンを目指してきているからです。

 

今回は、そんなちょっと可哀想な街の魅力をいくつかのトピックにわけて紹介します。このブログを読んで、次回グランドキャニオンやグランドサークル、ルート66観光をするときに立ち寄ってみてください。今のアメリカの日常が見えてくるはずです。

 

★宿場町

フラッグスタッフへのアクセスですがロサンゼルスからは車で7時間、ラスベガスからは5時間程度。フェニックスへは2時間です。空港もありますが車でのアクセスが一般的です。

この街は、もともと宿場街として発展してきました。実は今もその機能は変わっていません。

1880年代、この街は林業・羊毛・肉牛などの流通の要になりました。東にあるアルバカーキと西にあるカリフォルニア、南にあるフェニックスを結ぶ街道の宿場町として適した場所であったため発展を続けました。

その後、シカゴからロサンゼルスまでアメリカ大陸を横断するルート66が開通すると、フラッグスタッフは大きく発展していきます。そしてモータリゼーションの到来により、この街には沢山の人々が宿泊地として人が訪れるようになりました。

フラッッグスタッフには、早くから鉄道も通っていたため街は安定して発展し続けたのです。

現在は、アメリカの東西を結ぶ高速道路40号線の宿場町、そしてグランドキャニオンの宿場町として繁栄しています。

 

 

★若者の街

フラッグスタッフの平均年齢は、なんと26.8歳です。これほどまでに若い理由は、いくつかあります。

まずこの街には北アリゾナ大学があり、学生が全米から移り住んでいます。そして、この街の魅力に触れ卒業後もそのまま街にとどまる若者が多いのです。

次の理由は、この街のある場所に関係しています。標高2000mを越える高地にあるため、アウトドアスポーツが盛んです。夏はトレッキング、釣り、冬はスキーなど、若者が楽しめる自然を相手にした遊びが沢山提供されているのです。そして、緑豊かな町並みや景色も大きな魅力です。逆に冬の寒さや雪かきを嫌って老人は暖かい地へと引っ越してしまいます。

こうして高学歴でアクティブな若者が集まることで、面白い現象が起きています。アリゾナは保守的で共和党が強い地域ですが、フラッグスタッフは民主的でリベラルな町として発展しています。そして治安はよく自然を大切に思う人々が、ひっそりと暮らしているのです。

 

 

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★鉄道の町
100年以上前にできた駅、フラッグスタッフは今も健在です。この街にあるモーテルに泊まると驚くのは鉄道がひっきりなしに走ることです。まるで山手線並みの頻度で列車が走っています。よく観察すると、それは旅客列車ではなく貨物列車です。旅人を乗せている列車は日に数本しか走っていません。有名なのはシカゴとロサンゼルスを結ぶアムトラック サウスウエスト・チーフ号です。殆どは、長い長い貨物列車なのです。フラッグスタッフを走る鉄道路線はアメリカの東西の交通の重要路線です。そのため、物資が行き来しているのです。

鉄道好きなら、駅付近で30分も見ているとおおくの列車を見ることができます。そこには、様々な物資が積まれているので、アメリカの物流事情を垣間見ることが出来ます。

困るのは、法律で街に入る列車はホーンを鳴らすというルールがあることです。ホテルを町はずれに取ると部屋にいても大きな警笛の音を聞き続けることになります。もし警笛を聞きたくない場合は、できるだけ線路から離れたホテルに宿泊した方が良いと思います。

 

★ダークスカイ・コミュニティ

フラッグスタッフには、天文学者パーシヴァル・ローウェルが設立したローウェル天文台があります。高地で空気が澄んでいるため星が奇麗に見えます。街では、夜間の無駄な点灯をやめ、夜空を大切にする運動を行っています。なので、夜になると街は真っ暗になります。必要な照明は赤く点灯しているので、なんとも幻想的な夜景です。

街の中心から外れると、我々が生活していると見ることのできない美しい星空を見ることができます。あまりの星の数に驚き感動します。よく見ると天の川は勿論、人工衛星までよく見えます。フラッグスタッフに行ったら是非この夜景を楽しんでみてください。

 

★ノンチェーン・レストランを大切にする町

フラッグスタッフはリベラルな街なので、中心街にある店も他の都市とは変わっています。とにかくローカルビジネスを大切にしているのです。勿論世界にあるマクドナルドやデニーズもありますが、おおくの店は個人経営です。一見馴染みのない名前やロゴですが、店に入るとたくさんの人がのんびりとコーヒーを飲んだり食事をしています。我々日本人もすっかりチェーン店文化に浸って生活していますが、フラッグスタッフにある心の通った個人経営の店に入ると、文化の豊かさを実感できます。

フラッグスタッフに行ったら是非入ってほしい店をいくつか紹介します。

 

Macy's European Coffee House & Bakery

14 South Beaver St. 

コーヒーがとてもおいしいです。

 

Altitudes Bar & Grill

813 West University Ave. 

線路近くにあり、列車が通ると「TRAIN!」と騒ぐトレインショットが有名です。

 

Salsa BRAVA

2220 East Rt 66

928.779.5293

量が多いですが、とてもおいしいです。

 

The Cottage Place Restaurant

126 W. Cottage Ave. 

928.774.8431

雰囲気の良いアメリカンダイナー。

 

Hiro Sushi Bar & Japanese Restaurant

1312 S. Plaza Way

928.226.8030

日本人経営の寿司屋。ただし日本人が寿司を握っているとは限らないです。

 

★宿泊地としての町

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宿場町として発展してきたので、ホテルやモーテルはとても沢山あります。DAYS INNやQuality Innなどのチェーンはほぼ全てのチェーンが展開されています。

チェーン・ホテルは町の郊外にあります。おおくはルート40号の出口付近に集まっています。よっぽどのハイシーズンでない限り部屋は空いていると思って良いです。ただ夏場などは予約をお勧めします。というのも、もしフラッグスタッフに宿が取れない場合、隣町は遙か先です。車で3時間くらい走らないと次の宿は現れません。列車の汽笛がうるさいと思う方はEast Flagstaff周辺のモーテルは避けましょう。本当にうるさいです。

お勧めは、個人経営のホテルです。

古くからある名物ホテルがこの町にはいくつもあります。ただこれら個人経営ホテルは人気があるので予約が必要です。

 

Little America Hotel

2515 East Butler Ave. 

928.779.7900

古き良きアメリカのイメージが色濃く出ている素敵なホテルです。設備は新しく快適。

 

Hotel Monte Vista

100 N. S. San Fransisco

928.779.6971

町の中心にあり、目立つので直ぐわかります。ここには幽霊伝説があり、おおくのファンが訪れています。

 

★ルート66の通る町

このブログでも何度か紹介していますが、フラッグスタッフにはルート66が通っています。現在も名前が残っています。ルート66を旅する場合も、この町にお世話になるのです。シカゴから来ると、Gallupいらい大きな町となります。5時間以上走ってきてフラッグスタッフを見るとホッとします。ロサンゼルスから走ってくると、懐かしい景色のルート66は、ここでいったん終わります。この先は何もない高地となりますので、フラッグスタッフで1泊することになるのです。

 

映画撮影地として

この町を何故かロバート・ゼメキス監督が気に入っているようです。そのためか「フォレスト・ガンプ」「キャスト・アウェイ」が撮影されています。そのほか「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」も撮影されています。どの映画も古き良きアメリカの面影をうまく切り取っています。

 

時代から取り残されたような懐かしいアメリカの町「フラッグスタッフ」特に目玉となる観光地があるわけではないのです、この町を1日かけてのんびり周り、ゆっくりとコーヒーを飲んだり食事をすると、他の都市では味わえないアメリカンライフを楽しめるはずです。



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スコッツデール アリゾナ州 [united states]

 砂漠のリゾート、 スコッツデール

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アメリカは景気の低迷期を脱出したようで、ニューヨークやロサンゼルスなど都市部に行くと活気が戻ってきているのが実感できます。30代~40代の比較的裕福な人々は盛んにお金を使うようになり一部ではリーマンショック前の盛り上がりに戻りました。マスコミや不動産、銀行などの比較的景気からの回復が早い職種の人々は、まるで「Sex and the City」のサマンサのように元気に優雅な旅行を楽むようになっています。

 

今回は、そんなちょっと贅沢な旅行好きアメリカ人達の間で話題になっている観光地を紹介します。

今、アメリカで最も人気のある観光地は?と聞くと殆どの人がフロリダ州のサウスビーチと答えるでしょう。サウスビーチはここ数年ですっかり観光地化され、比較的高価なホテル群と洒落た大人の町に変貌しました。

そのサウスビーチを追いかけているのが「砂漠のサウスビーチ」と呼ばれているアリゾナ州スコッツデールです。

 

スコッツデールの位置

スコッツデールはアリゾナ州マリコバ郡という場所にあり、アリゾナ州・フェニックスに隣接している町です。人口が急増する大都市フェニックスに飲み込まれ、現在ではフェニックスの郊外としての機能も持っています。

しかしスコッツデールはフェニックスとは全く違った文化を持つ町なのです。これが面白いところです。大都市フェニックスから車で20分程度のスコッツデールに行くと、そこには紛れもない高級リゾート地が広がっているのです。

日本で例えるなら、新宿から20分くらい車で移動する距離にある国立や千葉あたりにハワイのカハラリゾートが突然現れる、みたいな感じでしょうか?これはあまり良い表現ではないですが、都心から車を走らせると、かなり唐突にリゾート地が現れるのです。そのリゾート地は世界でもトップクラスの素晴らしい場所なのです。

 

このあたり、かつては広大な砂漠でした。西部開拓時代は、そこに小さな街があったそうです。その後、スコッツデールは水を運河で引いて人口の町を作り上げます。カラッとした気候、そして平坦な大地。まっすぐな運河、アリゾナスタイルの美しい家並み、人工的ですが、夢に出てきそうな優雅な景色がそこに広がっています。2000年以降、この町に魅力を感じて富裕層が集まり、忽然とリゾートが誕生したのです。

 

アクセス

日本からの行き方は何通りか考えられますが、アクセスが楽なのはサンフランシスコかロサンゼルス経由でフェニックスに飛行機で入る方法です。これだと東京から12時間程度で到着します。西海岸の大都市とフェニックスはかなりの本数があるので、途中のラスベガスやサンフランシスコなどと併せて旅行するのも楽しいかもしれません。

車だと、ロサンゼルスからひたすら東に約7時間走るとスコッツデールに到着します。ラスベガスやグランドキャニオンからは南に4時間程度で着きます。車でのアプローチだと途中広大な砂漠地帯を走るので景色は結構楽しめます。長いドライブもそれほど気になりません。

 

では、スコッツデールの魅力について紹介します。

 

景色

スコッツデールはアリゾナの砂漠のど真ん中にあります。かつてはフロンティアを開拓する人々によって作られた小さな宿場町でした。さらに昔はネイティブアメリカン達の土地だったようです。スコッツデールの北にはパワースポットで有名なセドナがあり、景色はディズニーランドのビックサンダーマウンテンみたいな岩山と砂漠が続いています。日本では見ることの出来ない不思議な赤茶けた大地と青い空は、日本とは別次元の感動があります。

 

スコッツデールの景色で忘れられないのは、町全体の統一感です。おそらく建築基準が設けられているのだと思いますが、アリゾナ独特のデザインが施された建物が町中に広がっています。といってもサンタ・フェのプエブロ建築のような昔ながらのデザインではなく、鉄筋コンクリートを使った現代的な建物です。これは、近代美術と呼んでも良いような素晴らしい物ばかりです。この建物の集合体が今のスコッツデールを象徴しているのではないでしょうか。

スコッツデールは、大自然の砂漠の中に忽然と現れた近代芸術の集合体なのです。

 

ゴルフ

そんなオシャレなリゾート地で何をするのかというと、殆どの観光客はゴルフをします。元々砂漠なので、ゴルフ場は真っ平ら。そして素晴らしい設計のコースが郊外に広がっていて、とても優雅な時間を過ごすことが出来ます。

 

ショッピング

スコッツデールには、有名ブランドの入っている大きなモールがいくつかあります。どこも空いていて快適にショッピングができます。オールドタウンにはアンティークショップが揃っていて買わなくても見て歩くのが楽しいです。

他にもリゾート地ならではのショッピングゾーンがおおく点在しています。残念ながらアウトレットモールなどはありません。


観光

オールドタウン

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スコッツデールは、元々砂漠の中にできた小さな宿場町でした。

現在もオールドタウンが残されており、そこに行くと西部開拓時代の面影を色濃く残した商店街を見ることが出来ます。1870年頃にはこのあたりでガンマンによる戦いが行われたのでしょう。西部劇の中に入り込んでしまったような不思議な感覚にとらわれます。

オールドタウンには、観光用のトレイルがいくつか設置されていますので、そこを歩くと西部劇の時代を体験することができます。観光局などで無料の地図が配られていますが、町のあちらこちらにサインがあるので、それを辿れば簡単にオールドタウンを回ることができます。それほど大きくないので一番長いトレイルを歩いても数時間です。スコッツデールは砂漠に出来た町なので昼間はとても日差しが強いです。トレイルを歩くときは帽子やサングラスなどを持って行ったほうがいいでしょう。

オールドタウンは観光地化されているので、建物の殆どがレストランかアンティークショップです。トレイルを歩いた後は、アンティークショップなどをのぞき、夕食はステーキなどアリゾナらしい料理を食べるのが観光の定番みたいです。


SMoCA スコッツデール・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート

musium1.jpg建築家Will Bruderによるとても美しい建物で有名です。スコッツデールのオールドタウン近くにありアクセスも便利です。ここには地元の芸術家が作ったスコッツデールらしい芸術などがあります。美術館は様々な展覧会も企画しているので、行く度に様々なコンテンポラリー・アートを楽しむことができます。

私が好きなのはやはりこの建物です。特に夕方は砂漠独特の空の色が建物に反射してとても綺麗なグラデーションを作ります。そのグラデーションが刻々と変化するのは見物です。


ナイトライフ

そして、スコッツデールの一番の目的は、ナイトライフです。町中にナイトクラブやバーが建ち並び、アメリカ中からやってきた大人が夜な夜な集まって飲んでいます。ひとつ注意したいのは、この町は基本的に大人の町であることです。日本の六本木や渋谷のように20代の学生達が盛り上がるような場所は殆どありません。集まるのは、30代からのそれなりに生活が豊かな人々なのです。

 

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scotts3.jpg価格が高いというわけではないのですが、アメリカでは生活レベルによる観光地が分かれていて、20代の学生達はカンクーンなど学生が集まるリゾート地に、50代からの成熟した大人達はパームビーチなどうまく棲み分けて余暇を楽しんでいるのです。

バーは、基本的にインテリアが素晴らしく、バーテンダーの質も高いです。土地柄プールサイドに作られたバーもおおく、店内は凄く混むことはありません。店に流れる音楽も比較的品が良く、大人が長居できる環境になっています。

 

ここで、ひとつW Hotelに併設されているバーを紹介しましょう。昼間はプールサイドですが、夜になるとプールがライトアップされます。客は、プールサイドに夜だけ出現するバーで飲んでも良いですし、酒を持ってプールサイドで飲んでもいいのです。夕方などは、プールサイドで水着のまま寛いでいる人もけっこういました。

 

アリゾナ砂漠が見えるこのバーは2階にあり、オープンです。要は屋根がないのでとても気持ちが良いのです。月を見ながら朝方まで酒を飲めるのはとても幸せです。

 

レストラン

スコッツデールには魅力的なレストランが沢山あります。お勧めはアリゾナで有名なステーキハウスです。町中に沢山あるので入ってみましょう。どこでも美味しいステーキが楽しめます。


BOURBON STEAK

http://www.bourbonsteakscottsdale.com/

フェアモントホテルにあるステーキハウスです。とても洗練されていて日本からの観光客にも十分満足できます。

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ホテル
スコッツデールには、魅了的なリゾートホテルが点在しています。そのなかで特にお勧めをいくつか紹介します。

The Fairmont Scottsdale
7575 East Princess Drive
Scottsdale, AZ 85255
http://www.fairmont.jp/scottsdale/
かなり豪華なリゾートホテルです。ただ、価格はそれほ高くなく贅沢なひとときを過ごせます。ホテルには必要な設備はすべてあってこのホテル内だけで何日も楽しめるでしょう。

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Four Seasons Resort Scottsdale at Troon North
10600 East Crescent Moon Drive
Scottsdale, AZ 85262
http://www.fourseasons.com/scottsdale/
皆さんご存じのフォーシーズンズのスコッツデール版です。白壁の建物は砂漠に映えまさに砂漠のリゾートホテルです。サービスは世界中のフォーシーズンズと同じクオリティで、ゴルフ場も近くに沢山あるのでとても満足できる旅ができます。

The Phoenician

6000 East Camelback Road

Scottsdale, AZ 85251

http://www.thephoenician.com/

スコッツデールの街中には、ディズニーランドのビッグサンダーマウンテンみたいな巨大な岩山があります。ここの側にあるリゾートホテルです。かなりアメリカでは有名だそうでニューヨークやロサンゼルスからおおくの客がやってきます。

 

Sanctuary Camelback Mountain Resort & Spa

5700 East McDonald Drive

Scottsdale, AZ 85253

http://www.sanctuaryoncamelback.com/

「スコッツデールへの旅」とは、ここに泊まるような感じをいうのでしょう。遠くに山を見ながらプールサイドでのんびりと過ごすのはなんとも贅沢です。このホテルはスパも充実しています。

 

W Scottsdale

7277 East Camelback Road

Scottsdale, AZ 85251

http://www.starwoodhotels.com/

スコッツデールの中心にあるWホテルです。Wらしい内装は素晴らしいのですが、アリゾナ特有の建築デザインは洗練されていて快適です。大きい部屋を予約することをお勧めします。そしてプールサイドバーが素晴らしいので夜はサンセットビーチというバーに居座るのがここの過ごし方です。1階には日本食レストランのすし六が入っています。

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スコッツデールは、これといった観光の目玉があるわけではないのですが、旅行の達人の皆さんには魅力が分かっていただけると思います。是非一度スコッツデールを訪れてこのリゾートの素晴らしさを体験してみてください。


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アムトラック コーストスターライト号 [united states]


アメリカ大陸をアムトラック鉄道で旅してみたいと考える方はおおいそうです。しかし、大陸横断となると5日以上の時間がかかり現実的ではありません。今回は、気軽にアムトラックの鉄道旅行が体験できる比較的短いコーストスターライト号を紹介します。

<コーストスターライト号とは>
コーストスターライト号は、アメリカ西海岸を南北に走るアムトラックです。シアトルからロサンゼルスまでの所要時間は34時間15分。全行程に乗車すると2日(車中1泊)となり、大陸横断するより短くアムトラックの旅を体験できます。
主な停車駅は以下の通りです
シアトル   
ポートランド
クラマス・フォール
チコ
サクラメント
オークランド
サン・ノゼ
サン・ルイス・オビスポ
サンタ・バーバラ
ロサンゼルス

車両は、オール2階建てのスーパーライナーです。そしてコーストスターライト号には、この列車だけのパーラーカーが接続され旅行者には利用しやすいようになっています。

今回は、誰でも気軽に利用できるロサンゼルスーサンフランシスコ間に乗ってみましょう。この区間であれば、日本からロサンゼルスに入り、アムトラック コーストスターライト号でサンフランシスコに移動、そしてサンフランシスコから日本に帰るというトライアングルの旅が可能です。しかもロサンゼルスーサンフランシスコ間の飛行機はディレイがおおく、セキュリティチェックのため早めに空港に行かねばならない状況なので、飛行機移動より若干時間がかかりますが、鉄道の旅も悪くないのではないでしょうか。

<ロサンゼルス駅>
アムトラック コーストスターライト号の駅は、ダウンタウンにあるユニオン駅です。この駅は、スペイン風のデザインで映画にも良く登場します。チェックインを済ませ、案内板に従いコーストスターライト号を探すと、12両編成の銀色の車体が見えてきます。先頭車が気動車でその後ろに貨物車2両、1両の客車が連なっています。この列車は観光客に人気のようで、いつも混んでいます。よって、事前予約はしておくべきです。アムトラックの乗務員は何故か大柄な方がおおいようです。皆きびきびと働き、客への対応は素晴らしいです。誰にも笑顔で受け答えとても好感が持てました。

コーストスターライト号がいよいよ主発します。まずは、ユニオン駅から北に向かって列車は動き出します。出発して直ぐ右手高台にドジャースタジアムが見えてきます。そして、谷を越え、ロサンゼルスのバレー地区へ進んでいきます。このあたりには映画スタジオがたくさんあり、ハリウッド映画の中心地です。残念ながら列車からその雰囲気を感じることはできません。乗客のおおくは、このあたりでブランチをとります。10時発車なので、小腹が空く頃なのでしょう。

<サンタバーバラ>
2時間もすると、進行方向左側に太平洋が見えてきます。そしてサンタ・バーバラ到着です。この町はとても美しく一度は訪れておきたい場所です。時間が許すならこの町で1泊しても良いのではないでしょうか。町の中心街は頃にある町デザインでまとめられ、あまりの美しさに驚かされます。そして住人のおおくは高所得者のため治安も良く穏やかな空気が流れています。そして、最近、サンタ・バーバラ郊外のワイナリーに人気が集中しています。これらワイナリー巡りも簡単にできます。

サンタ・バーバラを出発すると、パーラーカーでワインテイスティングが行われます。車内アナウンスを聞いていると、ワインテイスティングが始まる旨が伝えられるので、興味のある方は行ってみてください。結構本格的にワインを楽しめます。

サンルイス・オビ・スポを過ぎるとだんだん海岸線を離れ、丘陵地帯を進みます。季節にもよりますがこのあたりで日が暮れてきます。そして20時30分頃サン・ノゼに到着します。

<サン・ノゼ>
この町は別名シリコン・バレー。おおくのIT企業が本社を構えています。この町には素晴らしいホテルやショッピングモールもあるので、サン・ノゼで下車し観光するのも面白いかもしれません。ダウンタウン周辺には便利な路面電車も走っているのである程度はこの交通機関で観光することができます。そして、サン・ノゼからサンフランシスコには郊外列車が走っているので、サンフランシスコ市内に向かうにもとても便利な駅です。

サン・ノゼを出発すると、1時間ほどでオークランドに到着します。サンフランシスコに行く場合は、ここで下りバスか地下鉄に乗り換えることになります。サンフランシスコの町は半島の先にあるのでアムトラックの線路は走っていません。

アムトラック コーストスターライト号は、ここから北上を続け、翌日の夜にシアトルに到着します。オークランド=シアトル間は、別の機会にご紹介します。


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