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エールフランス ビジネスクラス (2016年版) [airlines and lounge]

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今回は日本とフランス・パリを結ぶエールフランスのビジネスクラスをお伝えします。

東京とパリを結ぶ路線は多く、日系航空会社2社も毎日定期便を運行するドル箱路線です。エールフランスは、成田-パリ・シャルル・ド・ゴール便(毎日運行)と羽田-シャルル・ド・ゴール便(週3便)、関空-シャルル・ド・ゴール便(週6便)を運行しています。所要時間は約12時間30分です。
日に何便もあるパリ路線の中で、敢えてエールフランスを選択する理由は何でしょうか。
今回はエールフランスの魅力に迫ります。

チェックイン
成田空港では第1ターミナル北ウィング、羽田空港では国際ターミナルでチェックインを行います。
日本ではJALのスタッフがチェックイン・カウンターの運営していますので、特に問題なくチェックインできます。安全上の理由によりリチウムイオン電池で作動する機器の預かりができないことに注意してください。
パリのシャルル・ド・ゴール空港では第2ターミナルにエールフランスの搭乗手続きゲートがあります。乗り継ぎの場合は、第2ターミナルの場合、結構歩きますが移動はわかりやすいです。飛行機のマークが2つある乗り継ぎサインに従って歩けば大丈夫です。途中、パスポートコントロールがあります。全てSKY PRIORITYというレーンが用意されています。ビジネスクラス、ファーストクラス、プライオリティ会員はこのレーンを使うと混雑時はスムーズに移動できます。

マイレージ
af3.jpgエールフランスは2005年からKLMと統合しフライングブルーというマイレージシステムを始めました。エールフランス、KLMオランダ航空、ホテルやレンタカーなどの提携社各社を利用すると搭乗ごとにマイルが貯まります。エアフランスはスカイチームに加盟していますので、スカイチーム間でのマイル積算も可能です。日本人にとってスカイチームの航空会社が日系航空会社にはないのでマイルは使いにくいのですが、エールフランスはJALと提携しているので、JALのマイルに積算できます。これは嬉しい特典です。
同様にJALのマイルを使ってエアフランスの特典航空券を取得することも可能です。普段JALに乗っている方で、たまにはエールフランスに乗ってみたい方は積極的に利用すると楽しめます。

ラウンジ
羽田空港ではJALのサクララウンジを利用します。このラウンジではJAL国際線ビジネスクラスの乗客と同等のサービスを受けることができます。新しいこともあり広くてとても充実したラウンジです。自慢のダイニングで搭乗前に食事を済ませることができるほど食事の種類は豊富で美味しいです。あまりの充実度に少しでも長くこのラウンジにいたくなります。
成田空港ではデルタ航空のスカイクラブを使用します。wifiサービス、シャワーなどは揃っていますが、食事類は簡素です。広くて綺麗ですのでゆっくりするには良いラウンジです。
関空ではKIXエアサイドラウンジの利用となります。やはり航空会社が運営するラウンジと比べると見劣りしてしまいます。
シャルル・ド・ゴール空港のエールフランス・ラウンジは大きくて気持ちが良いです。出発便が飛び立つ国際ターミナルの上階にあります。荷物を置いて下の階に買い物に出かけるのも便利です。ショップは夜遅くまで開いていますが羽田便は出発が遅いので早めの買い物をお勧めします。ラウンジにはゆっくりとくつろげるソファ、ビジネス漫画仕事をすることが可能なオフィス風のスペース、テレビを鑑賞するくつろぎスペースなど様々なタイプのシートが用意されています。料理も豊富で、簡単なフレンチやカップヌードルなどもあります。飲料はとりあえず欲しいものは何でもあります。ワイン、スパークリング、ビール。リカー、エスプレッソ、コーラ...このラウンジにいる限り飽きることはないでしょう。

機材
機材はボーイング777の-200、-300ERです。東京-パリ便は全便最新機材導入済みです。関空路線は順次新機材に入れ替え中です。今回は新機材について記します。
シート
クラスはLA PREMIEREというファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー、エコノミーの4クラスです。
af1.jpg新しくなったビジネスクラスは、白い品のあるデザインです。いかにもフランスらしいセンスに感動します。席はへリンボーン式の変形です。全ての席が斜めに配置されていてプライベート感があります。座ってみると他の席がほぼ見えなくなり個室にいるような気分になります。ベッドはもちろんフルフラットになります。布団は羽根布団で心地よいです。シートサイドに比較的大きなテーブルも用意されていて小物入れまであるので、到着までリラックスして過ごすことができます。
細かなことですが、スマホ、タブレット、パソコンなどがそれぞれ収納できるスペース、各種電源はもちろん、間接照明や鏡が付いているのがフランスっぽいです。女性には喜ばれる気配りです。
アメニティ
幾つかの色のケースが用意されています。ロゴなどはなく普段も使える入れ物です。中身は日系航空会社も勉強して欲しいほどの充実した内容となっています。このアメニティはエールフランスに乗りたくなるファクターになるのではないでしょうか。
機内食
フランスのフラッグシップ・キャリアだけあって、機内食は頑張っています。エールフランスに乗るときのマストアイテムがクロワッサンです。最近では日本にもバターをたっぷり使ったクロワッサンを購入できる店がありますが、機内で美味しいクロワッサンを提供してくれるのはエールフランスだけです。その他の料理も日系航空会社に負けないようにスターシェフを起用して頑張っています。
シートテレビサービス
手元のコントローラーでもタッチでも使える大きなスクリーンと、フランスらしい洗練されたGUIを持ったエンターテイメントシステムは好感を持てます。とても使いやすく情報を引き出すのも簡単です。日系航空会社の機材と比べると日本語化されている番組や映画は少ないですが、12時間過ごすには飽きないボリュームは用意されています。
トイレ
数が少なく狭いです。やはりヨーロッパ系の航空会社はトイレにそれほど重きを置いていないようで、特に問題はありませんが、使いやすくもないです。当然ウォシュレットは付いていません。

トランジット
成田空港羽田空港関空シャルル・ド・ゴール空港どこもトランジットはわかりやすいです。各空港ともにターミナル移動にはかなりの時間を要しますので気をつけて下さい。トランジット便のチケットを購入するときは、多少高くても同じターミナルで移動できる便を選んだほうが便利です。

エアフランスは、外資系航空会社の中でも満足度の高いエアラインだと思います。かつては乗務員の態度が様々んで、中には日本人を差別するような態度をとることもありましたが、現在はそのようなことはなく、とても丁寧な対応となっています。シートも素晴らしく満足度が高いです。JALとの提携があるので、片道JAL、片道エールフランスを利用すると、違った搭乗体験ができ楽しいと思います。

因みに2016年のパリのテロ以後落ち込んだ搭乗率はすでに回復していますので、予約は早めにしたほうがいいでしょう。特に羽田ーパリ便は常に満席状態です。


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アリタリア航空 ビジネスクラス 「マニフィカ」(2016年版) [airlines and lounge]

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今回は日本とイタリアを唯一直通で結ぶアリタリア航空のビジネスクラスについて記します。
ご存知の通り、JALがイタリア直通路線から撤退後は、日本からイタリアの直行便はアリタリア航空のみとなっています。現在は成田―ミラノ線、成田―ローマ線が毎日1便づつ運行されています。どちらも機材はボーイング777です。クラスはビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーとなっています。
アリタリアを利用する最大のメリットは東京から乗り換えなしでイタリアに行くことができる点につきます。では、フライトの状況を詳しく見てみましょう。

チェックイン
成田空港では第一ターミナル北ウィングでのチェックインとなります。カウンター業務はJALが請け負っているので、スムースにチェックインできます。しかし、上顧客専用の通関レーンなどはありませんので、一般の方と一緒に手荷物チェックをすることになります。
ローマ空港ミラノ空港では、上顧客用のレーンが用意されています。

マイレージ
ali1.jpgアリタリアはスカイチームのアライアンスグループなので、アリタリア独自のミレミリア会員かスカイチームでマイレージを貯めることができます。日系航空会社はスカイチームには加盟していませんので、マイルを貯めるには日本人には不向きと言えます。

ラウンジ
成田空港では、第1ターミナル北ウイング第2サテライト デルタ航空スカイクラブラウンジ利用します。アリタリア専用のラウンジはありません。
ラウンジはシンプルなデザインで好感が持てます。食事のラインナップは一昔前の日系航空会社のラウンジのようです。種類はおおくありませんが、軽食が用意されています。飲み物はワインなど酒類はもちろんコーヒーやソフトドリンクなどがあります。
ラウンジで美味しい食事をしようとか、いろいろと酒類を楽しもうと思わなければ、問題ありません。そしていつも空いています。
ローマ空港には、通関手前とターミナルにアリタリア・ラウンジがあります。ローマはアリタリアの中心的空港なのですが、ラウンジはなんとも質素です。そして狭いのです。
常に込んでいて、トイレはいつも行列ができています。おそらくイタリア人はラウンジにあまり興味がないのだと思います。エスプレッソやカプチーノはとても美味しいのですが、それ以外の食事は期待してはいけませんし、セキュリティが甘いのでラウンジ内で手荷物を気にしなければなりません。このあたり、日本人には物足りない設備です。
ミラノ空港は、ローマよりは快適です。ただし食事は最低限のものしかありません。
イタリアから日本に戻る際は、ラウンジにいるよりは広い空港で買い物をしたり食事をしたりする方がはるかに楽しいと思います。

機材
シート
ali3.jpg座席配列は、1-2-1。スタッガードシートとなっています。真ん中の2つ席は離れている席と並んでいる席があるので、カップルの場合は並びの席(ペアシート)を選ぶことができます。事前に予約することをお勧めします。ANAなどのスタッガードシートは全ての席が互い違いになっているためカップルが並んで座ることができないので、アリタリアのこの座席配置は新婚旅行の方などにとってが大きなメリットとなります。
シート幅は54cm。フルフラットになります。マッサージ機能は、結構激しく音もそこそこうるさいです。
アメニティ
サルヴァトーレ・フェラガモによるアメニティは男性用と女性用を用意しています。2013年「TravelPlus Airline Amenity Bag Awards(Travelplus航空アメニティバッグ賞)」を受賞しました。中身も充実していてイタリアらしさを感じられます。フェラガモのロゴ入りポーチは他者に比べるとデザインも素晴らしく、旅行後も使えるものです。ポーチすらつかない航空会社が増えている中で、このサービスは嬉しいです。
機内食
グローバル・トラベラー誌のベスト・エアライン・キュイジーヌ賞(最優秀機内食賞)を2010年より5年連続受賞しているそうですが、なんとも貧相で美味しくないというのが感想です。20年前のアリタリアビジネスクラスの食事はとても豪華で、機内でパスタを茹で、とても美味しいメイン料理に驚かされたものです。時代が立ち、現在の機内食は日系航空会社と比べると見劣りがしますし、パスタはチンしただけの一部が乾燥して硬くなったものです。味付けも美味しいとはいえません。
ワインのセレクションは、イタリアワインを取りそろえていて頑張っていますが、やはり日系航空会社と比べると見劣りがします。
往路は日本で料理しているためイタリア料理の美味しさが引き出せていないのかと思いましたが復路の機内食も微妙なものでした。往路の場合は、空港に美味しいレストランがたくさんあるので、飛行機に乗る前に美味しいイタリアンを食べてしまう方がいいと思います。ローマ空港のpeckなどオススメです。
シートテレビサービス
イタリア人なら満足ができるラインナップだと思いますが、日本人にとっては日本語化されている映画やドラマが少なく物足りません。私はスカイマップは見ましたが、映画やドラマを見ることはありませんでした。日本語字幕が付いているのは数本で、メジャー映画です。
ゲームなどもそれほど充実していないので、アリタリア航空に乗る場合は自分の携帯に音楽を入れたりiPADなどに映像を入れておいて見たり、雑誌や本を事前に購入しておいたほうがいいと思いました。
トイレ
数が少ないのですが広めのトイレが用意されています。トイレ自体は日系航空会社のようにウォシュレットが装備されているわけではなく、スタンダーな造りとなっています。席数に対しトイレの数が少ないので、着陸前には混雑します。

到着後の荷物ピックアップ
ビジネスクラスの乗客の預け荷物にはプライオリティタグがつけられていますが、だからといって優先的に出てくるとは限りません。エコノミー客の荷物が出た後にプライオリティタグの荷物が出てきたりします。このあたり、イタリア人気質が感じられ楽しいのですが、急いでいるビジネスマンはイライラするかもしれません。この現象はローマ空港ミラノ空港成田空港共通でした。

通関
イタリアの通関はよく言えば簡単、悪く言えばいい加減です。到着便が重なるとかなり待たされることになりますし、ラインのマネージメントもいい加減です。この辺りはイライラせずのんびりと待つしかありません。特にプライオリティラインなどは存在していませんでした。

総じて、アリタリア航空利用のメリットは、やはり東京から乗り換えなしにイタリアに行くことができるという点です。フランクフルトやパリ乗り換えに比べ数時間早いこと、そして乗り換えの不便がありません。ビジネスクラス利用に関しては、他社のビジネスクラスと比較して可もなく不可もなくという感じです。ただカップルにとっては並びのシートがあることは大きなメリットでしょう。
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ニュージーランド航空 ビジネスクラス (2014年夏版) [airlines and lounge]

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今回は、日本とニュージーランドを結ぶ唯一のエアライン、ニュージーランド航空のビジネスクラスのついて記します。現在、日本とニュージーランドの直行便は成田ーオークランドのみの運航です。繁忙期になると成田ークライストチャーチの臨時便が出ることがあります。
南半球に位置するニュージーランド。日本との時差は3時間で、地図を見ると近そうに感じますが、実は結構遠いのです。片道10時間も飛行機に乗らないと到着しないのです。ニューヨークやパリと距離的にはあまり変わらないということになるのです。そのために移動機内でのホスピタリティはニュージーランド旅行の重要なファクターとなります。ニュージーランド航空の機材、サービスはどうなっているのか、詳しく解説していきます。

予約
チケットは直接ニュージーランド航空のウェブで予約するか、旅行代理店経由で入手するかになります。ニュージーランド航空はスターアライアンスに加盟しているのでANAの予約電話からも購入できます。
驚いたのは、金額の差です。特に夏は観光客が多いので価格の変動が大きいです。そして繁忙期は購入する場所やタイミングでも大きな変動がありました。同じ日の同じ席でも価格差が生じますので、ニュージーランドにアクセスする場合はいくつか調べた方が無駄は出費を避けられます。

ニュージーランド国内を移動する場合は、同時に国内線のチケットも手配しましょう。国内線は別で購入するよりかなり安くなります。
国内移動は鉄道やバスがありますが本数が多くなく不便です。移動は航空機が便利です。

チェック・イン
ニュージーランド航空はスターアライアンスの各空会社が集結する成田空港第一ターミナルから出発します。受付はニュージーランド航空専用カウンターとなります。係員はANAスタッフが担当しており気持ちよくチェックインできます。ただANAカウンターよりも簡素な説明です。ラウンジの場所や出国の仕方、荷物の制限などは説明がなかったので、わからない場合は自分で聞いてください。注意するポイントは、通常ANAビジネスの場合、預け荷物は32kgまでですが、ニュージーランド航空の場合は23kgまでです。23kgを越えると超過料金を支払わなければなりません。ニュージーランドは入国の際、食物の流入に神経を尖らせているので、スーツケースに食べ物は入れておかない方が安心です。入国の際、虚偽申告すると大変面倒なことになります。

ラウンジ
ラウンジは、第4サテライトにあるANAのビジネスラウンジを利用します。スターアライアンスが集結しているターミナルだけあって夕方は混み合っています。混んでいる場合は、距離がありますが第5サテライトにあるもうひとつのANAラウンジに行くのがいいでしょう。スターアライアンス・ゴールドメンバーであれば第3サテライト入り口にあるユナイテッドのラウンジに入ってしまうのも良いでしょう。
ANAラウンジは、JALのラウンジに負けないように食事のグレードが良くなっています。人気のヌードルカウンターではそばやうどんの他、カレーも常備されています。酒の種類も豊富ですので、ラウンジで食事を済ませ、機内では食事をしないということも可能です。

機材
2014年の夏の時点でニュージーランド航空は2つの機材を使っています。ボーイング777-200ERとボーイング767-300ERです。ビジネスクラスには大きな差があります。777はヘリボーン式の座席で、767は2-2-2の旧型シートです。それぞれ一長一短があるので、事前にチェックが必要です。ニュージーランド航空にはファーストクラスの設定がありません。ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの3タイプの設定となります。プレミアムエコノミーとエコノミーは座席自体は同じでシートピッチが異なります。

シート
ヘリンボーン式
ヴァージン・アトランティック航空やエア・カナダのビジネスクラスと同じシートです。nz2.jpgこのシートの特徴は、全席通路に面していることと長さ2メートルのフルフラットベッドになることです。通路に対して座席が斜めに並んでいて、それぞれに適度な高さの壁があります。キャビン全体を上から見ると魚の骨(ヘリンボーン)のように見えることから、この名で呼ばれるようになったそうです。最近JALやANAが導入した個室感覚のシートと比べるとシート幅が狭いですし、モニターが小さいという問題がありますが、それ以前の2-2-2のビジネスクラスのシートと比べると快適です。
このシートのメリットは、隣の人を気にすることなく通路にアクセスできることに尽きると思います。トイレに行く際はとても楽です。そしてフルフラットのベッドになるのも良いのですが、このシート、ちょっとくせ者なんです。シートを倒していくと、そのままベッドになるわけではなく、シートのリクライニングはある程度のところでストップしてしまいます。ベッドにする場合は、スイッチを押すと座席の背面がひっくり返り、ベッドになります。問題は、フルフラットまではいかなくても適度にリクライニングしている姿勢がとれないのです。寝ると決めたらフルフラットなんです。ちょっと本を読みたいときなど微妙に背面を起き上がらせることはできません。私の場合はフルフラットを諦め、座席ポジションでリクライニングを最大にして過ごしています。これだと背面が立ちすぎなんです。
このシートのもうひとつの特徴として、ベッドメイキングがあります。ベッドの操作が面倒なので、ベッドにする際は客室乗務員が手伝ってくれますが、巨大なマットを敷いたりして時間がかかります。往路の食事後などは一斉にベッドメイキングが始まるので、結構待つことになります。やり方を覚えてしまえば自分でできますが、初めてこのタイプのシートに乗る方やご高齢の方にはフレンドリーとはいえないシートです。

2-2-2式
数年前まで、ビジネスクラスと言えばこのタイプでした。座席が席・席・通路・席・席・通路・席・席という配置です。ニュージーランド航空のシートは全てニュージーランド産の皮張りとなっています。127cmのシートピッチは快適です。そしてウィング式のヘッドレストや大型のフットレストなども快適です。但しフルフラットにはなりません。問題点は窓側の座席に座った場合通路に面していないので、通路側の乗客が知り合いではない場合気を遣うことがあげられます。あとは、やはりヘリンボーン式のような個室感に乏しい点もマイナスでしょう。
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個人的には、適度に傾斜可能な2-2-2のシートの方が使い勝手は良いと思います。殆どの乗客は、見た目でヘリンボーン式を選ぶでしょう。

機内エンターテイメント
777も767もオンデマンド式のエンターテイメントシステムを装備しています。ただ最近の他社のビジネスクラスと比べるとモニターは小さく解像度がSDなのが残念です。
シートに備え付けのガイドを見ると視聴できる映画や番組が載っています。基本英語日本語は変なフォントで紹介されており、どの作品に日本語字幕が入っているのかなど我々日本人にはわかりにくいのが残念です。私ががっかりしたのは画質です。これで映画を見ようとは思いませんでした。映画がお好きな方でしたら是非、事前にiPADなどに映画をダウンロードしておくことをお勧めします。

食事
ネットではニュージーランド航空の機内食は美味しいと記されていることが多いのですが、私はそうは思いませんでした。ビジネスクラスなのに必要最低限の食事です。特に和食が弱いと感じました。日系航空会社のエコノミーの料理を皿に盛りつけているだけという印象です。これは行きも帰りも同じです。折角ニュージーランド航空に乗るのですから肉料理をお勧めします。とても美味しいという訳ではありませんが、和食に比べると良い方だと思います。
驚いたのはワインです。ニュージーランド産のワインとスパークリングワインが多数用意されていますが、これが結構美味しいのです。勿論ANAのワインリストのような豪華さはありませんが、味は良かったです。

トイレ
777であろうがウォシュレットは付いていません。機能的でさっぱりしたトイレです。トイレ内は狭いので着替える場合は肘が壁にあたります。

アメニティ
これまた必要最低限のものがポーチに入って用意されています。特に嬉しいというものではありません。

サービス
ニュージーランド航空の乗務員は皆さん気さくで明るくフレンドリーです。不快な思いはしないでしょう。言葉はニュージーランド訛りの方がおおいですが、特に気になりません。言葉がわからなくても丁寧な対応をしてくれます。日本人の搭乗員も乗っていますがニュージーランド人で全く問題ないです。

logo-airnz-225x39-black.pngニュージーランドに行く場合、カンタス航空を利用してオーストラリア経由だったり、シンガポール航空を利用してチャンギ経由という方法もありますが、トランジットに時間がかかります。やはり直行便のほうが楽です。そうなると選択肢はニュージーランド航空しかないのが現状です。といっても嫌なサービスや古い機材だったりしませんので、これで十分だと思います。日系航空会社のような手厚いサービスに慣れてしまうと物足りないかも知れませんが、世界標準から考えると十分満足の出来る航空会社だと思います。
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JAL 国際線 ビジネスクラス (2014年3月版) [airlines and lounge]

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今回は、JALの欧米路線に投入された新ビジネスクラスについて記そうと思います。
ご存知のように一度破綻したJALは、コストを切り詰め復活してきました。しかしコスト面から機内設備の更新ができずが古くなっており、これを嫌う顧客が他社に流れていました。ついに黒字化を果たしたJALは、2013年に念願の機内リニューアルを開始します。そしてお目見えしたのが、今回紹介するサービスです。どんなサービスになったのかを詳しく解説して行きたいと思います。

ラウンジ
ラウンジのアプローチはANAと同じです。チェックイン後、プライオリティー会員は、特別なルートを通りセキュリティーを通過します。空港が混雑していても、その列に並ばず出国ゲートに行けるので時間の短縮になります。出国ゲートで自動ゲートを使えるよう登録しておくと、かなりスピーディーにラウンジまでたどり着けます。
ラウンジは、JALらしくとても広いです。ただ結構込んでいます。これはマイルを使ったりJALカード保有者等が利用できるよう緩和措置をとっているためだと思われますが、込んでいて座れないということはありません。ANAラウンジはうどん・そばが好評ですが、JALはもっと充実していました。ホテルの朝食バイキングのようなコーナーがあり、自由に食べる事ができます。その他ドリンク、酒類も豊富に揃っています。ここまで充実していると機内食はいらないのではないかと思う程です。早めに空港に着いてラウンジで食事をしてしまうと機内食を食べられなくなりますので、機内食を楽しみにしている方はほどほどにしておくのが良いでしょう。

シート
jalc1.jpgビジネスクラスのシートは、2013年、様々な賞を受賞し高い評価を得ました。
JALは、2-3-2のスタッガード式を採用しました。ANAビジネスよりも席数を多くでき、利用客の使用感はほぼ同じにしたという巧く考えた構造です。
しかし注意すべき点があります。JALビジネスクラスのシートは、どこに座っても同じというわけではないのです。シートは3つの種類に分かれます。このシートにはそれぞれ異なったメリットとデメリットがあります。では、このあたりを詳しく記して行きましょう。

JALビジネスクラスには、次の3種のシートがあります。
1)通路側のシート(C, D, G, K)
2)窓側シート(A, H)
3)真中のシート(E)
通常のエアラインなら左右線対称の違いはあれど、同一のシートサービスが展開されています。しかしJALは不思議なシート配列となっています。もし初めてJALビジネスに搭乗する方がいらっしゃったら、是非事前の研究をお勧めします。席により快適度が異なりますので、乗る前のシート指定が重要になってきます。

1)通路側のシート
席番で言うとC,D,G,Kとなります。一番数がおおいシートです。このシートのメリットは、通路に出やすいこと、そしてサイドに小さいながらテーブルが付いている事です。上記の写真がこのタイプです。ANAのビジネスシートにあるものよりは遥かに小さなテーブルですが、これが大活躍します。食事中ここに読んでいる本やiPADを置いたりできますし、本を読んだりPCを使う時はコーヒー等飲み物を置いたりできます。狭い空間を効率的に使う事ができるので、JALビジネスクラスではこの通路側の席が人気です。デメリットは、通路側の壁が大きくあいているので、プライベート感がなくなり、通路を通る人からよく見える事です。

2)窓側のシート
席番で言うとA、Hとなります。このシートの最大のメリットは窓がある事です。1席で3個の窓を独占できます。窓外を見たい方はこの席しか選択できません。以前の機材より窓側の席数が大幅に減っているので、この席を確保するためには早めの予約と座席指定をお勧めします。そして、通路に直接アクセスできるのですが、適度に個室感覚があるのも良いところです。通路に直接面していない分、他のお客さんや乗員から一定の距離を置けるのがメリットです。残念なのは、通路側シートにある小さなテーブルがないことです。このテーブルがないことによる面倒から避けて通る事ができません。

3)真中のシート
席番でいうとEにあたります。このシートのメリットは、真ん中にあるという事で左右に壁があり、プライベート感を楽しめます。ただANAビジネスのように開放感があるわけではないので閉所恐怖症の方にはお勧めできません。実際に座ってみると幅が狭くかなりの圧迫感があります。特に狭いところは気にならない私でも10時間を超えるフライトでは息苦しくなりました。そしてモニターまでの距離があり、他の席よりも映像が遠いのもマイナスポイントです。テーブルが無く、飲み物等はモニター前のテーブル(かなりの距離があります)に置くか、いちいち食事の時のテーブルを出さないといけません。一番辛いのは、通路に出る時の狭い隙間です。ワイドボディ機の場合、機内に2つの通路があります。そのどちらにもアプローチできるのですが、太っている人だと挟まってしまうと思えるくらい狭いのです。このあたり改善してほしいものです。フライトアテンダントも通常は各通路が持ち場となり、通路に並んでいるシートのお客さんにサービスを提供するのですが、E席は両方の通路に面しているため、2人の乗務員から同じ事を聞かれます。「お食事はいかがしましょうか?」「通関書類はお持ちですか?」「免税品はいかがですか?」といちいち2度聞かれるはめになります。
この席についてもうひとつ重要な点があります。狭い左右の壁は、自動で開閉できるシステムになっています。航空機が空港でタキシング中、離着陸中は、この壁を開けておかなければなりません。隣が知人や家族なら何の問題もないですし、新婚旅行ならばむしろずっと開けておきたいのですが、知らないお客さんだと、すぐ隣に知らない方が座っているという状態になります。これは結構嫌なものです。勿論お互いが見ているテレビ番組や読んでいる本がよくわかってしまう程、隣の人との距離は近いのです。たった数センチの壁があれば気にならないのですが、離着陸の場合はこの苦痛が伴います。
総じて、JALビジネスクラスに乗る時は、このEのシートはお勧めできません。

シート全体を通してテーブルの位置が悪く食事やPCを使うのに不向きです。どのテーブルも自分とは反対側に傾いていてとても使いづらいのです。そしてどのシートも幅が狭いので圧迫感があります。通路や窓等心理的に広く感じる場所と隣接していればいいのですがE席は本当に息が詰まります。ANAのビジネスシートのような開放感がないことが最大のマイナスポイントです。

エアウィーブ
jalc2.jpgJALは、エアウィーブと共同開発したベッドマットを搭載しました。ヴァージンアトランティックは乗務員がベッドメイキングをしてくれますが、JALは自分で行います。エアウィーブのマットは上部収納棚に入っています。不規則なシート配列のため、どのマットが自分のものなのかわかりにくく、隣のシートの殿方と無言の取り合いとなります。もっとわかりやすく自分のマットをゲットできるようにならないものでしょうか。数はきっちり搭載されているので自分のマットがないということは起こりませんが、この争奪戦がちょっと面倒です。マット自体は、これそんなにいいものなの?と思う程たいしたことないです。ただのマットです。なくても問題ありません。

機内エンターテイメント
MAGIC Vというシステムと大型モニターで楽しめます。手元のスマートフォンのような端末を使って操作します。
私は機内で映画を見るのが嫌いでした。理由は画面が小さいからです。映画はスクリーンで見るように作られていますので、小さな画面では制作者の意図が伝わりません。家庭では、せめて50インチ程度のモニターで見たいと常々思っていました。なので機内ではいつもテレビ番組や情報番組を見るようにしていました。しかしJAL新ビジネスクラスには23インチの大型スクリーンが備え付けられています。その大きさは正面がモニター画面で埋まってしまう程の大きさなのです。これなら映画を見てみようと思える大きさです。実際に映画を見てみると、まるで小さな映画館の最後列に座っているような感覚になるほど気持ちよく鑑賞できます。個人的には初めて機内で映画を見ようと思える機材だと感心しました。
是非、この素晴らしいシステムを利用して映画を見てほしいのですが、残念ながら作品数が少ないのです。他社は作品の数に力を入れており旧作から新作まで取り揃えています。さらに劇場で公開中のシリーズ映画の旧作や、シリーズ物を全作取り揃えるなど映画ファンに喜ばれるラインナップがあるのですが、JALにはありません。話題の中途半端な作品が揃っています。ドラマも少なく情報番組も数本しかありません。番組ラインナップに関してはANAの勝ちです。JALの番組選定担当者はあまり映画やドラマに興味が無いのでしょう。このあたり客の目線に立って頑張ってほしいです。
そして、どういうわけかニュースが見られません。ホーム画面にはニュースというアイコンがあるのですが私が搭乗した6回共に一度もニュースが提供されていませんでした。これは旧機材では提供されていたサービスなので是非復活してほしいです。

機内wifi
sky_wifi_120702p.gifJALの国際線で777を使っている路線ではwifiが使えます。10年程前もwifiが使えましたが、当時はまだwifi搭載機器が少なく利用者がいなくて廃止されてしまいました。今回新たに始まったサービスは、なかなか便利です。
利用は有料となります。1時間11.95ドルか24時間21.95ドルです。カード決済なのですが、これがかなり複雑です。私の場合JALカードだと価格が安いという事で何度かトライしたのですが認識されませんでした。結局ANAカードが通り無事開通。おそらく料金を支払う段階でかなりの数の方が脱落すると思います。それほど複雑なシステムになっています。これは早急の改善が必要です。
ネットに接続するとネットサーフィンやメールの送受信等ができるようになります。ただし音声通話は禁止されています。接続速度はかなり遅いです。調べてみると1機に1回線、乗客全員で492kbpsを共有しています。YouTubeなどの動画はスムースに再生できません。すぐに止まってしまうので一度ダウンロードしてから見るようにするしかありません。長時間の動画を見るのはほぼ不可能です。
最大のマイナスポイントは、途中で使えなくなる事です。アメリカ路線の場合、カナダ上空で数時間使えませんでした。ヨーロッパ戦の場合はロシア上空で数時間使えませんでした。使えない場所は毎回変わるので地理的な事ではないと思いますが、毎回使えない時間がある事は事実です。

食事
jalc5.jpgどの便も、搭乗した直後の食事は、今まで通り和食や洋食などを選びます。その後の食事は、ヴァージン航空のフリーダム・ミールのようにメニューから自由に食事や飲み物をリクエストします。このシステム、なかなか優秀です。
手元の端末MAGIC Vは、スマートフォンのように高機能になっています。ボタンは最小限で、大きな画面をタッチして操作します。ホーム画面に「お食事・お飲物」というアイコンがあるので、ここをタッチすると様々なメニューが写真付きで表示されます。あとは自分が欲しいものを選び、最後にカートにいれ「注文する」を押せば、席に持ってきてくれます。注文の仕方は簡単です。複数注文することもできます。好きなものを選んでカートにいれ最後に注文ボタンを押すだけです。例えば、カレーとコーヒーとアイスが同時に欲しい場合は、3つのアイテムを選び注文します。おにぎりと牛丼を同時に頼む事も可能です。この食事を自由に注文できるサービスはANAもトライしましたが、CAが大混乱しサービス中止に追い込まれてしまいました。JALは、メニューをうまく開発し搭乗員の負担を減らしつつ見事にサービスを提供しています。到着90分前まで自由にオーダーできるサービスは、JALビジネスクラスに乗る一番のモチベーションになるはずです。
食事の味ですが、日本出発便はなかなかのものです。頑張って美味しい食事を提供してくれます。自由にオーダーするメニューもお好み焼きやラーメン等頑張っています。それぞれ量が程よく女性にも嬉しいですし、おなかがすいている人は2品、3品と違った味が楽しめるのも魅力です。帰国便は、出発地で作られているので味は微妙です。特にアメリカ発のミールはもう少し頑張ってほしいです。帰国便でも端末からオーダーする一品メニューは、頑張っています。スープ、牛丼、カレー等が美味しいですが売れ行きが良く、かなりの品がなくなって行きますので、食べたい品がある場合は早めのオーダーをお勧めします。

トイレ
ボーイング777、787の場合、トイレにはウォシュレットが付いています。トイレ自体は快適ですが、数が少なく狭いです。飛行を通してトイレには行列ができています。そして入ると狭く動きづらいです。このあたりはスペースをもう少し広く取るべきだと思います。

アメニティ
耳栓、歯ブラシ、マスク等を配ってくれますが、最低限のものです。ANAの場合はかなり充実したケースをくれますがJALは、そのようなサービスは行なっていません。

その他
バーコーナーがないです。端末でなんでもオーダーできるので必要ないということでしょうが、ちょっと立ち寄って自由に飲み物やアメニティーを入手できたらいいなあと思う事があります。

サービス
寝ているのに何回も起こされることに閉口します。食事を注文していないのに、食事を持ってきて起こされるという事がよくあります。おそらく座席番号を間違っているのだと思いますが、これは本当に不愉快です。ANAのようにDo Not Disturbボタンがあればいいのにと何度も思いました。
機内の温度は26度に設定しているそうなのですが、何故か汗ばみます。何度乗っても乗客の皆さんはTシャツでこの熱さを凌いでいるので、私個人の問題ではないでしょう。機械の数値に頼るのではなくもう少し臨機応変にお願いしたいものです。以前ANAのパイロットにお話を伺ったとき、食事が終わり睡眠時間になると機内の温度を2度下げると言っていました。人は温度が下がると睡眠に入りやすいそうで、皆さんスヤスヤと眠りにつくのだそうです。こういう気配りが必要ですね。
JALは、フライト・アテンダントは費用面で安い外国人を積極的に採用しています。これについては何の問題もありません。皆さん日本語を良く勉強していて感心します。このような国際化は大歓迎です。しかし教育が行き届いていません。例えば箸がある方を手前に置くのが日本人としては普通ですが、箸が反対側になったままテーブルセッティングしてしまったり、コーヒーがカップからこぼれているのに、そのまま置いて行くなど、日本人ならではのきめ細やかさに欠きます。通路にゴミが落ちていても乗務員は気にしません。このあたりは、育った環境が違うので、きちんと教育しなければいけないのですが、どうもそんなことはわかっているでしょうという日本人乗務員の態度を感じます。日本人でも海外に行くと礼儀が違っていて戸惑う事があります。せっかく外国人を採用しているのですから、日本の素晴らしさをきちんと教えて皆さん立派な乗務員になってほしいものです。

JAL欧米線のビジネスクラス。総じて頑張っています。特にミールサービスは素晴らしいです。wifiも使える事は良い事ですし、乗務員の皆さんも一生懸命仕事をしています。残念な部分は、改善を重ねれば克服できる事がほとんどですので、しばらく状況を見守りましょう。残念なのはシートの幅が狭い事です。これは今から改善するのは無理なので、心して乗ってください。
個人的な感想は、現状ではANAビジネスクラスが優れています。しかし、今後の努力でANAを超えるポテンシャルがあるのではないかと思います。
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ANA ビジネスクラス (2013年9月版) [airlines and lounge]

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ANAの新ビジネスクラスが登場した2010年に体験記を記しました。その後、ANAはハードだけでなくソフトも日々進化させています。今回は、成熟してきたANAビジネスクラスを記します。

ラウンジ
lounge2.jpgまず、ラウンジへのアプローチですが、成田空港、羽田空港共に、チェックイン・カウンターからスムースに移動できます。プライオリティー会員は、特別なルートを通りセキュリティーを通過できるのも素晴らしいです。
ANAのラウンジは、日本人にとって細かなところに手が届く安らぎの場所です。他社のラウンジに行くとANAラウンジの良さを改めて感じる事ができる程、お見事な設計です。
成田空港には複数のラウンジがありますが、どこでも安心して利用できます。私が気に入っているのはヌードル・バーです。最近は夏になると冷やし中華(これは美味しくないです)やカレーがあったりしますが、海外渡航前にそば、うどんを食べる事ができるのが嬉しいです。そして酒類が豊富なのも嬉しいです。

シート更新の状況
ボーイング777、787を使用した欧米線に投入されたスタッガード・シートは、利用者に好評で、このシート搭載機は予約率が高く、繁忙期は満席になるほどです。そんな人気に支えられ、ANAは訪米線のほぼ全便に新シートを投入しましたが、まだ投入されていないのがミュンヘン線とワシントンD.C.の片道、シカゴ線の一部、羽田発着路線の一部です。ワシントンD.C.線の場合は50%の確率で旧シートになりますので気をつけてください。予約状況を見るとスタッガード・シートの日が先に売れています。やはり利用客はスタッガード・シートをお好みのようです。
私は先月ミュンヘン線とワシントンD.C.の旧シートに乗りましたが、実は旧シートも優れている事を再認識させられました。ただ、スタッガード・シートを知ってしまうと、隣の人との近さが気になりました。やはり壁一枚あるだけで、プライベート感が増し、落ち着けるのだと実感します。ANAは、787の運休により777(旧シート)に変更していた路線も順調に新機種へ入れ替えているので、旧シートは、そろそろなくなってしまうでしょう。

素晴らしいスタッガード・シート
seat1.jpgビジネスクラスに入ると、スタッガード・シートが整然と並んでいます。互い違いのシート配列が面白いです。写真で見るよりも色は落ち着いていて、シートひとつひとつはかなり大きいです。1-2-1という贅沢なスペースは、他社のファーストクラス以上のスペースを確保しています。このシートの導入により当然座席数は減るのですが、巧みなデザインで、スペースをうまく使っているのがわかります。

席に座ってみると、自分の席の脇(シートによって右側・左側あり)に席とほぼ同じ幅のテーブルがあります。テーブルの縁にはLEDライトが光っていて落ちつきます。このサイドテーブルがとても便利です。食事の時に読んでいる本や雑誌を置いたり、PCを立ち上げたまま食事をとることも可能です。テーブルにはペットボトルを置く入れ物、本棚、LEDライトが設置されていて、限られたスペースをとても有効に使うことが出来ます。

モニターは大きなタッチパネル方式のシステムが付いたシステム。もちろん今まで通りリモコンでの操作も可能です。とても見やすく快適ですし番組数が増えたのでもし眠れなくても十分楽しめます。このモニター、HDだと思うのですが、上映されている番組はSD画質でした。ニュースなどいくつかの番組は、圧縮率を高めた設定なのでさらに画質が悪いです。映画によってはアスペクトが間違っていてスクイーズ再生されてしまうなど問題もあります。

シートには電源があります。

座席は、今回から180度フルフラットのベッドになります。但し、以前あったマッサージ機能と座席下からせり上がってくるオットマン機能はなくなりました。リラックス状態の時に足を伸ばせるのがビジネスクラスの利点でしたが、今回は、強引にモニター下のオットマンに足を入れるしかありません。180度になるフラットベッドはとても快適です。2013年9月より、東京西川、帝人と共同で開発された、新ベッドパットがついているので快適に寝る事ができます。

シートに関しては、ほぼ完璧です。ANAを追いかけてJALはじめ各社がスタッガード・シートっぽいシートを導入していますが、ANAスタッガード・シートは、とてもよく考えられた快適なシートです。唯一のデメリットとしては夫婦やカップルの場合、一緒に並んで座れない事があげられます。新婚旅行等一緒に座って話をしたり食事をしたりすることができないのは残念です。JALの新シートは、この悩みを解消し、センターのシートの場合、壁が取れ、ちょっとずれますが二人で会話ができるシート構造となっています。

ハード
シート以外のハードも優れています。トイレには、ウォシュレットが付いています。機内のトイレにウォシュレットが搭載されているなんて夢のようです。海外ではウォシュレットはあまりみかけませんので、帰りの便でトイレを楽しみにしている方もいるのではないでしょうか。

機内サービス
connosseures.gifいろいろと問題のおおかったサービスですが、ここ数年で改善が進み、とても素晴らしいサービスに変貌しています。
食事は2013年9月よりThe CONNOISSEURS(ザ・コノシュアーズ)という新しいフードサービスが始まりました。世界の名シェフが提供する料理と酒の数々は、メニューやサイトを見ると素晴らしいです。湯河原・石葉和食、Wakiyaの中華、ピエール・エルメのデザート等なかなか豪華なラインナップです。そして軽食サービスには一風堂のとんこつラーメンが追加されました。
早速9月になり4回程食べてみました。洋食。和食はとても美味しく満足度が高かったです。和食に関しては、数年前の日本各地の名旅館が提供する和食と比べると楽しみが減った感じがしました。やはり今月はどこの旅館だろう、どんな郷土料理が食べられるのだろうという楽しみのほうが盛り上がるのでしょう。
軽食のとんこつラーメンは、実は美味しくないです。特にアメリカ路線は法律で牛のエキスを使用する事が禁止されているため、かなりカップ麺に近い味です。やはりラーメンは地上で食べた方がよさそうです。

アメニティが久しぶりに一新されました。ロクシタンのいろいろなものが入った小さなポーチが付いてきます。モイスチャーセラムやリップクリームなど今までのANAブランドではなくロクシタン社製に変更されたのはとても嬉しいです。

サービスに磨きがかかり、さらに快適性を増した機内サービスは、とても素晴らしいです。

細かい事ですが、チェックイン・カウンターでは、プライオリティ・タグをつけてくれて預け荷物をできるだけ丁寧に扱ってくれたり、スーツの上着等を丁寧に扱ってくれたりと、あまり話題にならないですが、細かな部分でANAらしいサービスが行われています。スタッフは自分の職務でなくても率先して動き、お客さんの満足度を高めています。こういうサービスはマニュアルで規定するだけでは決してできることではありません。スタッフ通しのコミュニケーションや人材育成を長い目で見て行ってきたANAの努力の結果だと思います。

今後もANAのビジネスクラスを利用しようと思える、ハードとソフト両面からのサービスを期待したいです。

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ルフトハンザドイツ航空 A380 ビジネスクラス(2013年版) [airlines and lounge]

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ドイツのフラッグシップ・キャリア、というか現在ではヨーロッパのフラッグシップとして巨大化しているルフトハンザ ドイツ航空。
今回は、日本にも毎日4便の定期運行を行っているルフトハンザ航空の紹介です。
成田ーフランクフルトはA380機材を投入、成田ーミュンヘン、中部ーフランクフルトはA340、関西ーフランクフルトはB747-400で運航中です。

注)2014年夏に、ミュンヘン路線は羽田発着に変更されたため、現在成田発着はフランクフルト線のみになり、機材はA340-330で週3便運行されています。羽田発はミュンヘン便に加えフランクフルト便も増え毎日運行、機材はB747-8、A340-600となっています。2016年現在A380機材での運行は行っていません。

日本人にとってのルフトハンザ航空について、いくつか特徴を記しておきます。
1)スターアライアンス・グループに加盟しているので、ANAなどスターアライアンスの各航空会社と連携して効率の良い乗り換えを実現しています。よって日本からフランクフルトに入る殆どの日本人乗客は、フランクフルトが目的地ではなく、フランクフルト経由でヨーロッパの各都市に向かいます。

2)ドイツらしい整備は有名で、各航空雑誌の「安全な航空会社ランキング」では常にトップを独走しています。さらに定時運行が日系航空会社並みに行われています。この安心さでフルトハンザを選択する日本人がいます。

3)総2階建てのエアバスA380を成田から運航している数少ない航空会社の1社です。A380に乗りたいと思う航空ファンにも好評です。

今回は、特にA380を使った成田国際空港とフランクフルト国際空港を結ぶ路線を紹介します。

成田空港
チェックインは第1ターミナル(スターアライアンス各社が集結)のルフトハンザ航空カウンターで行います。ANAのスターアライアンス・カウンターではチェックインできません。受付はANAの職員が担当していますが、ANAと違い様々な制約があります。ビジネスクラスの預けられる荷物は1個32kgまでを2個です。荷物をビニール袋に入れてくれるサービスはありませんので、イタリアやスペインなどでスーツケースを開けられる不安がある方は事前に有料のラップサービスを利用する必要があります。
チェックインは簡単です。eチケットとパスポートを提示してチケットを貰います。ヨーロッパ便の場合、預けた荷物は最終地点で受け取りますので、タグの確認をします。チケットも最終目的地までの全てのチケットを受け取ります。
例えば、フランクフルト経由でバルセロナに行く場合、成田ーフランクフルトとフランクフルトーバルセロナの2枚のチケットを受け取り、荷物のタグに行き先がバルセロナであることを確認します。
チェックイン後、手荷物だけ持ってセキュリティを通ります。もしスターアライアンスのゴールドメンバーであれば、ANAが用意しているプライオリティ・レーンを使えます。長いセキュリティラインを通ることなく出国手続きカウンターに行くことができます。

ラウンジは、ANAのビジネスクラスラウンジが利用できます。チェックインの際、係員がラウンジの説明をしないことがおおいので、その時は自力でラウンジまで向かってください。第1ターミナルには2つのANAラウンジがありますが、出発ゲート側のラウンジが便利です。ANAラウンジは人気がありいつも混雑しています。ここでは、うどんや蕎麦、カレーなど人気メニューを楽しめますし、生ビールはじめ各種酒類も充実しています。
できれば空港に早めに到着し、ANAラウンジで美味しい食事をしておくことをお勧めします。なぜならルフトハンザの機内食は驚くほど美味しくないのです。

機内サービス
lh03.jpgこの路線の最大の特徴は、使用機材がA380であることです。エアバス社が作った世界最大の旅客機です。ルフトハンザは2010年6月より成田ーフランクフルト線に投入しました。
機内の座席構成は1階エコノミー席420席、2回ファーストクラス8席、ビジネスクラス98席となっています。これはかなり大きく他社のようなシャワー室やラウンジを廃しているので、見渡す限り座席です。運行時はパーティーションで区切るので、その大きさは実感できませんが、1階のエコノミー席の後ろから前を見渡すと420席が並んでいるのですから驚きです。2階のビジネスクラスはA380以外の航空機のエコノミーのように見えます。それだけ席数が多いのです。
ビジネスクラスのシートは長年ルフトハンザが採用しているものと同じですが、操作性などは良くなっています。しかし180度フルフラットはならず、多少傾斜があります。2012年から新しいビジネスクラスのシートを採用し順次入れ替えていますが、A380はしばらく今のシートが使われるそうです。
せっかくのA380ですが、ルフトハンザでは巨大機材だからといって特別に何か装備があるわけではなく、とても質素です。トイレも狭く、軽食を置くエリアすらありません。このあたり、いかにも簡素なドイツ人のセンスが覗えます。
乗った印象は、巨大であるために動きがゆっくりであることを実感しました。エンジン音は他の機材よりちょっとだけ静かです。そして翼が巨大なので、窓側に座ったとしても地上の景色を見られる席は前方と後方の一部に限られます。殆どの窓側の席からは、巨大な羽と空しか見えません。シートTVでは、地上の映像を綺麗に映し出したりCGで合成したりするデモンストレーションが行われているので、それを見て現在どのあたりを飛んでいるのか把握できます。どうしても窓外から地上の景色を見たい場合は予約時に席を指定した方が良いでしょう。
ビジネスクラスのある2階席はB747の2階席のようになっていて窓の外はさらに見にくいです。この巨大な航空機では窓外を見て楽しむことには向いていません。

2013年7月時点で機内ネットサービスはありませんでした。ルフトハンザは機内でもネットが使えるサービスの導入を積極的に進めているので、しばらくすれば使えるようになるはずです。

機内エンターテイメントは、映画30本を含む70本程度の番組、ゲームなどがありますが、日本語対応している作品が極端に少ないです。シートTVの操作も日本語がありますが訳が変で使いにくいです。

10時間以上の搭乗時間ですから、機内で時間を潰すため本を買って持って行ったり自分のiPadに映像や本をダウンロードして持ち込んだ方がいいでしょう。機内エンターテイメントサービスに期待すると、搭乗時間がとんでもなく長く感じることになります。

機内食(往路)
ルフトハンザ航空のウィークポイントは機内食です。ウェブサイトでは2012年11月よりグレードアップした機内食の提供を開始したとあります。お客様への嬉しいサプライズを繰り返しお届けすると謳っていますが、実際はあまりの不味さにサプライズします。
lh05.JPG日本発便なのに日本食の質が良くないのです。おそらく日本人スタッフがきちんと味をチェックしていないのだと思います。成田・名古屋発便はペニンシュラ東京の料理長が手がけていると宣伝していますが、ペニンシュラのシェフがホテルの店でこの味を客に提供したら、客は激怒するでしょう。味噌汁やお茶の入れ方はドイツ人CAが把握しておらず、日本人に濃さを確認して欲しいと何回も聞いていました。きっと日本人乗客は、味が濃かったり薄かったりする度にCAにお願いして濃さを調整して貰っているので、CAは自分の舌ではわからないことも相まって客に濃さを聞いているのです。こういうところはマニュアル化して味を均一にすれば良いと思うのですが、日本路線のためにそこまでの対応はしていないようでした。
洋食のステーキもかなりのサプライズです。脂身のない肉はそれで良いと思いますが、ソースと肉の上に乗っている不思議なパン粉みたいなものが日本人の口に合いません。
お勧めは洋食の魚です。これが一番無難な味です。

有名なソムリエ、マルクス・デル・モネーゴ氏セレクトのワインセレクションですが、他社と同等のクオリティです。ANAやJALのほうが遙かに優れたセレクションとなっています。悪くはないのですが、ちょっと残念でした。

フランクフルト空港
lh06.JPGフルトハンザドイツ航空のハブとなるフランクフルト空港。ここは、ドイツ人らしいシンプルで効率的な空港です。かなり巨大ですが迷うことなく移動でき快適です。
空港内には、様々な施設とレストランがあり何時間でも楽しめるよう工夫されています。トランジットで数時間ステイになっても飽きることはないでしょう。
ラウンジも素晴らしく、ドイツらしいサービスが提供されています。まずラウンジは大きく開放的です。木のぬくもりで包まれ快適です。ネットは無料で使えます。食事ですがドイツなので数種類のビールが生とボトルで用意されています。食事はとても美味しいソーセージにパンがあり、ザワークラフトと一緒にホットドックも作れます。スープも大変美味しいものが常に用意されています。そのほかソフトドリンクやコーヒーなども充実しています。是非試したいのがドイツのプリッツェル。アメリカのものとは違いほどよく柔らかく塩分が効いています。ついつい飲み過ぎ食べ過ぎてしまいます(笑)。

機内食(復路)
不思議なのですが、行きよりも帰りのフランクフルト発便ほうが和食は少しだけ美味しかったです。ただご飯がべちゃべちゃに炊けています。あくまでも相対的に復路のほうが往路より良いと言った感じです。洋食も復路のほうがちょっとだけ美味しかったです。
復路も同様ですが、フランクフルト空港のラウンジにはソーセージをはじめおいしい食べ物が沢山ありますので、ラウンジや空港のレストランで食事をした方がいいでしょう。そして機内では最低限の食事(軽食のおにぎりは美味しいです)をしたほうが嫌な思いをしないで済みます。

到着
ルフトハンザドイツ航空の成田ーフランクフルト線の目玉はA380機材であることですが、同時にデメリットがあることが到着後に判明します。ルフトハンザの営業は日本でも頑張っているようで、あれだけの席数を毎便うまく裁いています。いつ乗ってもそこそこ客が乗っているのです、繁忙期になると毎便ほぼ満席です。

フランクフルト到着時:
500人程の乗客が一気に降りることになります。日系航空会社のようにまずはファーストクラス、そしてビジネス、最後にエコノミー客を降ろすことはなく、開いた扉から乗客が我先にと、飛び出していくのです。そして入国審査に長い長い行列を作ります。フランクフルト空港にはA380が結構就航しており、A380が2機同時に到着するとたちまち入国審査のゲートには1000人規模の長い列ができてしまうのです。
乗り換え時にはファースト、ビジネスクラス用にプライオリティ(優先)・レーンが用意されていますが、エコノミー客も割り込み、まるでカオス状態です。ルフトハンザの係員も何も言わず、とにかくこの入国審査が大きなストレスとなります。
A380という巨大な機材を扱うのですから、ルフトハンザには、この乗客マネージメントをしっかり行わないと客離れが起きてしまうのではないかと思いました。

成田到着時:
成田でも同じ現象が起きます。しかし成田はANAのグランドスタッフが支援しているのでフランクフルトほど混乱しません。但し、荷物がなかなか出てこないのです。ファースト、ビジネスクラスの利用者にはプライオリティ・タグが付いていますが、スーツケースを回収するのにかなり時間を要します。A380の場合、荷物を受け取るレーンが2つ(1つはファースト、ビジネス用。もう1つがエコノミー用。)とわかれていますし、荷物の個数も相当数です。成田のグランドハンドリングスタッフもA380が到着すると大変でしょう。

このようにA380は、一度に沢山の乗客を運べるという航空会社的なメリットはありますが、我々利用者にとってあまりメリットはないように思いました。エミレーツ航空やヴァージン・アトランティック航空のようにA380機材を使いつつ、乗客が搭乗時間を有効に使えるような仕組みを考えたり、シートピッチを広げビジネスクラスをファースト並みに贅沢にするみたいなアイデアがあれば別ですが、ルフトハンザのようにただ座席を詰め込んだだけのA380は意味がないのだと感じました。

ルフトハンザドイツ航空のフランクフルト線。この路線はドル箱で搭乗率も高く、サービスはドイツ流のさっぱりした、そしてしっかりしたものでした。安全運行を第一に掲げ、素晴らしい乗り心地を提供してくれます。残念なのは、日系航空会社のような手厚いサービスや機内食がないことでした。これは乗るひとの嗜好に関わることです。私の友人は丁寧すぎる日系航空会社よりもルフトハンザのほうが好きだという意見でした。

安全運行を第一に考え必要なサービスのみを提供する。むしろ真のジェットセッターにはルフトハンザは素晴らしい航空会社なのかもしれません。



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ボーイング 787 [airlines and lounge]

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世界で一番大きな航空機を製造している会社ボーイング。この会社は、いままで素晴らしい旅客機を製造してきました。
ちょっと前まで沢山飛んでいた747は、ベストセラー機で沢山の人を輸送し世界を狭くした機体です。映画「ハッピーフライト」の主役はこの747-400でした。とても美しいシルエットで今でも沢山のファンがいます。
747は、様々なバリエーションが作られ現在でも沢山の747シリーズが飛んでいますが、エンジンが4つということで燃費が悪く、よほど多くの乗客がいる路線でしか利益があがりません。
現在の主流は777シリーズです。エンジンが2つで燃費が良くデジタル化されたシステムはとても使いやすいです。この777はJAL、ANAではさまざまな国際線、国内線に投入されています。

ボーイングは、90年代に777の次にくる新鋭機の開発に着手していました。当時は音速機ソニック•クルーザーを開発しようという機運でしたが2001年にアメリカ同時多発テロが起き、頓挫してしまいます。
そんな中、777を改良したバージョンの次世代機を安価に開発しようという考えが生まれたそうです。そこに今後の航空業界の可能性を探っていたANAが参入してきます。747よりも小型で燃費が良く777よりも先進的な技術を使った新型機が今後必要になると考えたANAは、ボーイングに次世代機を50機オーダーしたのです。これは2004年のことでした。当時世界的にあまり有名ではないANAがボーイング相手に大量発注をしたことは話題になりました。これにより航空業界ではANAは注目度がアップしました。
ボーイングは新鋭機を開発しても儲かると判断し、新しい機体の設計に着手します。そして2008年に連邦航空局がこの機体の製造を認可しました。

ana787.jpgその頃になるとANAは、ただ新鋭機の完成を待っているだけでなく積極的に設計に口を出していきます。そもそも777開発のときにもかなり口を出していたANAは、ボーイングに信頼されていました。
例えば、トイレ便座です。パタンと倒れる便座は安っぽいので、ゆっくりと倒れるようにしてほしいというANAの要求にボーイング社員は驚いたそうですが、実際に作ってみるととても快適なのがわかりました。このように些細なことのように思える改良が777には沢山施されているのです。
ANAは、新鋭機787の設計についてかなり大胆に介入していきます。どこまでANAが主張したか定かではありませんが、787の60%以上の部品は日本製です。一番画期的なのはこの機体、鉄でできていないということです。カーボンナノファイバーという繊維素材でできています。この製造技術は日本企業しか持っていない特殊技術です。その他にも様々な部品が日本でくみ上げられ、それを特別な飛行機でセントレア空港からボーイングのあるシアトルに空輸しくみ上げていくのです。

開発当初のスケジュールでは2007年の7月に完成披露する予定でした。ANAは2008年の北京オリンピックで初フライトをする予定で作業を進めていました。

2007年7月シアトルのボーイングに787が登場しました。とても美しい機体で特に主翼のカーブは今まで見たことのないものでした。しかし、実はこの機体、とりあえず外観だけくみ上げたモックアップのような代物だったのです。外観以外は未完成で飛ぶことはできないですし内装すら作られていなかったのです。ボーイングは開発の遅れから、なんとか外観だけ急場しのぎで完成させ2007年7月に間に合わせただけだったのです。

この頃になると、ANAだけでなく47の航空会社が計677機受注しましたが、ボーイングは、2007年10月に開発の延期を発表し引き渡しが当初の予定より半年遅れるとしました。新鋭機開発には遅れがつきものですから、この頃は発注各社は楽観的だったようです。
しかしその後も納期の延長が次々と発表され、結局当初の予定より1年以上も納品が遅れるという事態になってしまいました。ANAは北京オリンピックでのお披露目をあきらめます。さらに787が導入されるために古い機体を売ってしまう計画を立ててしまっていため機材繰りが間に合わずボーイングから代替え機を購入するという事態に発展してしまいました。

そんな問題が起こりながら、開発は着実に進んでいました。ついに2009年12月、ボーイング•フィールドで787は初フライトを成功させました。

jal787.jpgJALもANAのようにローンチカスタマーではないですが、積極的にボーイングにアプローチし機体を発注しました。そしてようやく先週787を2機受領しました。747を大量保有して経営を悪化させたJALは、787により業績を大幅に回復しようと頑張っています。

今後は、ANA、JALともに国内線、国際線に787を積極投入していきます。
これにより、世界の空は大きく変化していくでしょう。

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飛行機に乗るひとへ 航空行政の苦悩2 [airlines and lounge]

 

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我々フレキュエント・フライヤーは、年に何回も飛行機に乗ります。旅行であったり出張だったり目的は様々ですが、飛行機に乗るときは少しでも楽しく時間を過ごしたいですね。

そんな旅行者へ向けて、このブログでは2009年09月に「JALの苦悩」というテーマで問題提起しました。丁度1年前になるのですが、驚くことに、提言した問題は現実化しJALは経営破綻してしまいました。そして航空行政に民主党政権は目を向けることはないと思っていたのですが、前原国土交通大臣はかなり適切な処置をとり手腕を発揮しました。前原大臣はダム問題でとても苦労されていましたが、実は国民のために航空行政をなんとかしなければと孤軍奮闘していたのでした。

 

さて、羽田の国際化が10月に迫りANAがローコストキャリア(LCC)の設立を決めた今日、我々に直面している新たな問題と楽しみ方について今回は記そうと思います。

 

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私はかつて「飛行機の墓場」に行きました。ここでは使用耐久期限を迎えた航空機が最後のフライトを終え、壊されていく場所です。あまりに大きい航空機は、専用の解体場があるわけではなく、モハベ砂漠で重機により壊されていくのでした。そこで破壊される航空機からはキーッという音だけが聞こえます。解体に携わるスタッフは鉄と鉄が擦れて発せられる音を"飛行機の断末魔"だと表現していました。

 

そんな彼らから聞いた本当なのか嘘なのかわからない恐ろしい話をお伝えしておこうと思います。

 

日本やドイツからやってくる航空機は、重機を使ってもなかなか壊れないのだそうです。丁寧に整備され比較的早い段階で処分される機体は金属疲労がそれほど進んでおらずまだ丈夫だそうです。それに引き替え発展途上国の飛行機(社名は伏せます)やLCCの飛行機は、とても簡単にクシャっと壊れるそうです。かなり金属疲労が進んでいるのが原因だそうです。

 

航空機を壊す前に、使える部品は取り出し中古品として売られていくようです。やはり日系の航空会社の飛行機からは沢山の使える中古品を取り出すことが出来るのです。LCCからは殆ど取れないそうです。もう疲労しているか壊れているのだそうです。

 

これは何を意味するのでしょう。

やはり日系の航空会社は機体メンテナンスをしっかり行っているということがわかると思います。そして部品まできちんと管理しているのです。だから安全だと言うこともできると思います。それに引き替えLCCなどは中古の航空機を安価で購入しボロボロになるまで使い倒していることがわかります。だからこそ航空券代を安くできるのでしょう。

 

飛行機の墓場のスタッフは、こんなことも行っていました。

「我々は決して高給取りではないけど、絶対にLCCには乗らないよ。だって自分の命をたった数百ドルで売れないから....」

 

もう一度お伝えしておきます。これは彼らの冗談かも知れませんし事実かどうかもわかりません。

ただ、実際に何台もの航空機を壊している現場で見ていると確かに日系の航空機はなかなか壊れませんでした。

 

最近、日本ではなんでも安ければいいという風潮があります。ちょっとでも高いとお客さんは不満を露わにします。本当に安ければいいのでしょうか?

 

ANAもJALも海外の安価な航空会社の運賃と競争しなければならないので、必死にコスト削減を進めています。勿論無駄な部分は削減してコスト管理をすべきですが、度を超した削減は事故の増大に繋がってしまうのです。このことをANAとJALのマネージメントは忘れてはいけないと思います。

JALは、整備を海外の整備会社に委託することを進めています。日本人だけが優秀だとは思いませんし、海外の整備士が駄目だとも思いませんが、必要な整備コストはきっちりとかけるべきです。

ANAは、LCCを設立しようとしていますが、航空券を安くするためには中古の機体を安く購入しなければなりません。ボロボロの機体を飛ばすことにより重大インシデントの起こる可能性が増えることは明かです。

この問題こそ、国が介入して国民の安全を守る必要があつのではないでしょうか。

 

わかりやすくいうと安い航空券は、それだけ事故のリスクが高いということなんです。

安ければいいと言ってLCCに流れる我々客の考え方も変えていかなければいけないのだと思います。

 

次に航空管制の問題についてお話します。

皆さん、航空管制についてどのくらいご存じでしょうか?空港にあるタワーの上で飛行機に指示を出しているひとだと思っていませんか?実は日本上空を飛んでいる飛行機を扱っているのは4つの航空管制部なんです。空港のタワーは空港の周辺約30km程度を管轄しているだけなのです。

一番大きな地域を扱っているのは埼玉県所沢にある東京コントロールです。そのほかには北海道東北を扱う札幌コントロール、中国地方と九州を扱う福岡コントロール、沖縄を扱う那覇コントロールがあります。これら空港以外の日本上空を扱う管制をエンルートと呼びます。

 

航空管制官は世界で一番ストレスのたまる仕事だとされています。非常に高度な知識と経験を要する重要な仕事です。彼らは普段どんな仕事をしているのかほとんど知られていません。

 

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 航空管制が進んでいると言われているカナダやヨーロッパでは、航空管制はICAOという国際組織のルールに従って民間企業が運営しています。管制官は非常に難しい試験を受け、能力のある限られた人だけがなれる職業です。そして集中力が必要なので数十分管制をしたら数時間休憩するというシフトとなっています。それほど難しい仕事であると同時に給料は保証され、事故が起こったときは個人の責任とはならないというICAOの国際基準が準拠されているのです。

さて、日本はどうでしょう。まず管制官は国土交通省の職員なのです。役所は1日8時間労働が基準なので日本人管制官は8時間という長い時間勤務させられます。どんなに優れた人間でも1時間以上集中力を持ち続けることはできません。なので細かな間違いは頻発しています。それでも仲間同士でバックアップしながらなんとか事故が起きないよう頑張っているのです。ほとんど「気合いだ!」という精神力で頑張っています。

そして、酷使されている人間は集中力が落ちてきてヒューマンエラーと呼ばれるミスを犯してしまいます。そのミスが事故に繋がっていくのです。

 

航空機事故は、いくつものヒューマンエラーの積み重ねで起こるとされています。なので犯人は1人であることはありえないのです。ハイジャックやテロを除く全ての事故は、複数の人間のミスが同時に起こって発生しますし、時にはシステムのミスだったりします。同じ要因の航空機事故を再び起こさないためには、事故の原因究明が重要になってきます。このとき、誰かが事実を隠したり嘘を言うことで真実が見えなくなることがあるので、航空機事故では犯人の特定をするより真実の究明に力点を置くのです。それにより未来の犠牲者が減るというわけです。

このルールはICAOという国際機関によって定められていて、ICAOに調印し参加している国は、従う義務があります。

しかし、日本はこれに従っていません。理由はいくつかありますが、役人の人事システムに大きな問題があるからなのです。何故か役人は2~3年の間に転勤します。転勤すれば出世していくという理解できないルールがあるのです。これにより素人役人が大量発生しています。プロフェッショナルの育たない役人文化の中で、さらにマイナーな航空という分野においてトップに立つ役人が素人なのです。そんな素人さんはICAOのルールなどしっかり把握していません。なので現場の管制官を守ることができないのです。

そしてマスコミも同様、素人ジャーナリストによる感情報道ばかりで、きちんとした報道が行われていません。たちが悪いのは記者クラブという先進国にはない悪しき習慣の上に報道が成り立っているという問題も含んでいるのです。

事故が起こったとき、きちんとした対応が出来ない国、そして自分でリサーチできない記者達は、ICAOのルールを知らずに犯人捜しをしている状況です。

こんな状況で、管制官達は日々怯えながら、精神的にボロボロになりながら働いているのです。なので公表されていませんが管制官の自殺率は職業別でトップレベルなのです。

 

さて、ここまで読んでいただけた皆さん、今の日本の航空行政をどう思いますか?

このままでは、近い将来大きなインシデントが発生してもおかしくないのです。そして、事故が起こったときは誰か個人や企業がマスコミにたたかれ、国民はそれを見て気持ちよくなるのです。本当にこれでいいのでしょうか?そろそろ成熟してきた日本という国、そして国民は、もう少し冷静に物事を判断する力を身につけるべきですし、"引きずり下ろし文化"もそろそろ止める時期なのではないでしょうか。

 

嫌な話が続きました。ここからは楽しいお話です。

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まず羽田の国際化です。日本の管制システムではそれほど本数が増えるわけではないですが立派な国際線ターミナルが完成し10年10月から運用が始まります。羽田から海外に行けるのはとても便利ですね。しかも深夜発着便などが増え、旅行に選択肢が増えるのも魅力的です。アメリカン航空は、深夜に出発して早朝に戻る0泊3日の旅が可能なニューヨーク線を運行しますし、ANAやJALもユニークな路線を設定しました。今後は、今までより遙かに自由な海外旅行ができるようになります。

 

ANAは10年末から新鋭機ボーイング787を受領します。ANAは、787のローンチカスタマーです。ANAが初めて発注した787は、カーボンナノファイバー製です。今までのように鉄でできていないのです。そのため燃費が向上していますし、与圧が高められるので湿度が地上と同じくらい保てるので機内は乾燥しません。女性にとってはお肌に優しい飛行機なのです。そして当然トイレはウォシュレットです。この快適な機材で長時間フライトが始まるのは11年度になりますが、今から楽しみですね。

 

今後10年の航空行政、どうなっていくのかは民主党政権はじめ国交省の方針に大きく影響されますが、我々もマスコミに惑わされずきちんとした対応をして、安易に安い航空券に流れないことも重要だと思います。



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ANA ビジネスクラス 体験記(2010年版) [airlines and lounge]

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■ANAビジネスクラスに関しては最新記事(ANAビジネスクラス(2013版))があります。■

2010419日よりニューヨーク線で新しいハードの導入が始まったANAの新しいビジネスクラス。これに伴い欧米戦の全てでソフト面のアップデートが行われました。このハードとソフト両面での大幅なアップデートを早速体験しました。

 

<ハード>

今回の目玉であるスタッガード・シート。

驚くほどアップグレードされたシートは、ANAの今回の改革の目玉です。

 

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新しいボーイング777-300に乗り込みビジネスクラスに入ると、目の前には今まで見たことのない互い違いのシート配列が広がります。写真で見るよりも色は落ち着いていて、シートひとつひとつはかなり大きいです。1-2-1という贅沢なスペースは、ちょっと前のファーストクラス以上のスペースを確保しています。この新シートの導入により当然座席数は減るのですが、巧みなデザインで、スペースをうまく使っているのがわかります。

席により、若干差があることがわかります。例えば、窓際のシートから窓外を見たい場合は、ちゃんと予約しないと通路側になってしまいます。要はシート位置が通路側でサイドテーブルが窓側になるのです。12列目と14列目は窓がないので、折角窓側を予約しても外を見ることはできません。もしどうしても窓外が見たい方は、事前に座席指定をお勧めします。また、一人旅やビジネス客には適したプライベート重視の設計ですが、夫婦や恋人同士の場合は、席が離れてしまうので、通路を隔てて両側に隣になる席を予約すべきです。そうしないと機内では最愛の人と話をしないで終わってしまいます。

 

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シートに座るとこんな景色になります。前後左右の人は全く見えません

css01_02.jpg席に座ってみると、自分の席の脇に席とほぼ同じ幅のテーブルがあります。テーブルの縁には青いLEDライトが光っていて落ちつきます。このサイドテーブルがとても便利です。食事の時に読んでいる本や雑誌を置いたり、PCを立ち上げたまま食事をとることも可能です。テーブルにはペットボトルを置く入れ物、本棚、LEDライトが設置されていて、限られたスペースをとても有効に使うことが出来ます。

座席は、今回から180度フルフラットのベッドになります。但し、以前あったマッサージ機能と座席下からせり上がってくるオットマン機能はなくなりました。リラックス状態の時に足を伸ばせるのがビジネスクラスの利点でしたが、今回は、強引にモニター下のオットマンに足を入れるしかありません。180度ベッドはとても快適で、以前のように寝ていると重力に従い、床に近づくこともなくなりました。ベッドパットもついているので爆睡できます。実際、私の乗った便ではおおくのおじさん客が大きな鼾をかいて寝てました。それほど熟睡できるということですね。

 

モニターは大きくタッチパネル方式になりました。もちろん今まで通りリモコンでの操作も可能です。とても見やすく快適ですし番組数が増えたのでもし眠れなくても十分楽しめる程です。このモニター、HDだと思うのですが、上映されている番組は全てSD画質でした。ニュースなどいくつかの番組は、圧縮率を高めた設定なのでさらに画質が悪いです。映画によってはアスペクトが間違っていてスクイーズ再生されてしまうなど問題もあります。これは早急に改善して欲しい点です。

私が気に入ったのは、スカイマップです。今までは飛んでいる場所を表示していましたが、今回から「飛行ルート」「タイムゾーン」「オートズーム」「高解像度」と4つの表示が出来るようになりました。特に「高解像度」では、今飛んでいる場所の綺麗な地図が表示され、窓外の実際の景色と見比べることができます。

さらに「世界地図」「方向表示」も見ることができます。これは便利です。

 

モニターからは、食事と機内販売のオーダーをすることができるという説明でした。今までのようにCAを呼ばなくてもモニターからお願いできるのは素晴らしいはずです。しかし、実際は、モニターで食事のリストは見られるもののオーダーすることはできませんでした。これもいずれはタッチパネルでオーダーできるようになるのだと思います。

 

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シートテレビには、面白い機能が付いています。「シート to シート メッセージ」は、機内の知り合い同士がチャットできるサービスです。「iPod接続」はiPodを接続してモニターで楽しめます。「USBメディアプレイヤー」はiPod以外のメディアプレイヤーを接続するサービスです。

早速使ってみましたが、何故か私のシートではiPodもメディアプレイヤーも認識しませんでした。シートが悪いのかサービス自体が始まっていないのかわかりませんが、早くこのシステムを使ってみたいです。


今回乗って嬉しかったのは、トイレにウォシュレットが付いたことです。アメリカではウォシュレットはあまりみかけません。機内のトイレにウォシュレットが搭載されているなんて夢のようです。本来ANAは、新しく導入するB787からウォシュレットを導入する予定でしたが、787の開発が遅れたため、777に導入したそうです。今後はANAの新機材にウォシュレットが導入されるそうです。これだけでもANAを選ぶ価値がありそうです。

 

 

<ソフト>

新しいサービスは、かなり細かなところまで改訂されています。機内食、アメニティなどが全て一新されています。

 

ミールサービスですが、機内にはANA Sky Conciergeという冊子が置かれています。この本には新しいビジネスクラスでのくつろぎ方が書いてあります。"旅の空間を自分スタイルにアレンジする”というコンセプトのもと、好きな食事を自由に食べられるというサービスは、ヴァージン・アトランティックのフリーダム・ミールと似ており、とても楽しみなサービスです。

しかし残念なことに食事のシステムがとてもわかりにくいのです。

 

ANA Sky Conciergeには、"食事の時間もスタイルも思いのまま"と記載されていますが、実は思いのままではありません。食事にはアラカルト部門とセレクト部門、そしてコースがあります。この中から好きな食べ物をチョイスしてCAにお願いするのですが、選び方が複雑すぎて理解できません。誌面の説明不足が一番の問題です。1人1人のお客さんに毎回同じ説明をするCAが気の毒でした。私はビジネスクラスの後方に座っていたのですが、CAが食事のオーダーを聞きに来るまでに1時間は過ぎており、CAは説明でクタクタ。彼女は、私に詳しく説明する元気が残っていませんでした。

 

そこで、CAに一番負担のかからないワンプレートのANAセレクトから燻プレートをオーダーしました。大きなお皿にハンバーグが置いてあり、脇に野菜が1種類添えてあるだけです。これなら、ハンバーグを温めソースをかけ、野菜を添えるだけです。他の複雑きわまりない個別オーダーに比べるとかなりCAの作業を軽減できるはずです。私は搭乗前に寝る時間がなかったので、早めに食事を食べ、すぐに睡眠に入りたかったのです。

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しかし、私のテーブルにハンバーグがやってきたのは、成田を飛び立ってから2時間40分後でした。オーダーから1時間40分、寝ることも出来ず、かといって催促することも出来ず(CAはかなり忙しそうでした)、皆じっと待つのみ。それでも私にはコンパートメント内では最も最速に食事がでてきたようです。ANAセレクトのワンプレートをオーダーした人は、早かったので正解でした。かわいそうなのは、はりきってアラカルトでオーダーした人たちです。私の近くに座っていたアメリカ人女性は結局オーダーから2時間後にやっと1皿目のサラダがやってきていました。私がハンバーグを食べ終わってから暫くして、やっと来たサラダに彼女は苦笑していました。この頃になると、客の多くが不満を噴出しはじめ、機内は険悪なムードに。それでもCAは懸命に作業しているので、客は近くの人とイライラを共有しながらじっと待つしかないのです。

 

さて、私は10分程度でハンバーグを食べ終わりました。のどが乾いたので何回か私の近くを通るCAに、ワインでもビールでもいいので頂けないかとお願いしたのですが、忙しそうなCA達は返事はするものの飲み物は持ってきてくれません。まあ、忙しいから仕方がないと30分程待っていると、ひとりのCAが飲み物が欲しいかどうか聞きに来てくれました。しょっぱいハンバーグを食べてかなりの時間が経過しており、とても嬉しい気遣いにワインをお願いしました。すると、ワインの瓶には、あまり残りがなかったようで、コップに注がれたワインは3cm程度でした。たぶん一口で飲みきるほどの微量だったのです。アッ!と思ったCAは、そのまま前方へ。きっと同じ銘柄のワインを開けてつぎ足してくれるのだろうと待っていたら、結局何も提供されませんでした。

これは、私の周りのお客さんも一緒で、水すらない状況で黙々と出てくる食事を食べていました。もはやおおくを期待してはいけません。とりあえず出てきた食べ物を食べること、これが目的と化していました。

 

私がとっくに食べ終わったハンバーグと一口で飲み干したほんのちょっとのワインが入っていたグラスは、その後1時間半ほど、私の前に放置されていたのです。何度か、私の横を通り過ぎるCAさんに下げて欲しいとお願いしたのですが「はい」とは言えど、誰も下げてはくれないのです。きっと他のお客さんのアラカルトを出すのに精一杯のCAは、片付けは後回しになってしまっているのだということがわかります。

結局、何度か丁寧にお願いしてやっと冷たくなった皿とグラスが下げられた頃は、日付変更線を通り過ぎ、米国本土が近づいてきた頃でした。

私は、たった一皿のハンバーグをお願いしたばかりに睡眠を取ることが出来ず4時間以上が経過してしまったのです。お腹がすいていたけれど、何も食べずに寝てしまえば良かったと大いに反省しました。で、やっと180度フラットベッドで眠ろうとすると、デザートのオーダーを取りに来ました。これに関わると、到着地に着いてしまうので、丁寧に辞退して睡眠時間を作りました。

 

ほとんど睡眠をとれず、到着2時間ちょっと前に目覚めると猛烈にお腹が空いていました。仕事が忙しく食事をしていなかったのと、機内でハンバーグをひとつ食べただけなので、確かに空腹なのです。そこで、寝るのは諦め、再びANA Sky Conciergeから和食のコースをお願いしようと思いました。ANAは、食事のオーダーは取りに来ないシステムなので、自分で申告しなければなりません。するとCAは、和食のコースはオーダーできないと言うのです。きっと搭載在庫がなくなったのだろうと思ったら、そうではなくコースは搭乗してすぐのタイミングしかオーダー出来ないシステムになっていると言いました。仕方がないので、和のセットをお願いしそれをいただきました。その後ANA Sky Conciergeを何度読み返しても、その旨は記載されておらず、しかも厳しい口調できないと言われ、かなり悲しくなりました。

 

過去に記してきたとおり、私はANAの機内食のファンでした。CAのサービスもこなれていて味も良かったのです。しかし、新しいミールサービスは、システムに問題があり、それにCAと客が振り回されるというマネージメントの大失敗の産物でした。

ネットやANAの広報誌などを読むと、とても素晴らしい試みに思え楽しみにしていたのですが、実は問題が山積しており、この大問題を早急に解決していかないと客離れが加速してしまいかねないほどでした。

 

行きのハンバーグ、帰りのステーキは、とても美味しかったです。ただ、私が好きだった搭乗後に出てくるチーズのスナックや出汁のきいたうどんはメニューか消えてしまいました。さらにグラスに入ったパフェもなくなっています。ANA独自のメニューが消えてしまったのはとても残念です。是非、今までのメニューを復活してほしいです。そして複雑きわまるメニューやオーダーのシステムを改善して貰いたいです。実はメニューはそれほど増えていません。オーダーのバリエーションを増やしただけです。今までも、お客は好き勝手に様々なものをオーダーし、それにCAが応えてくれたので、今までのサービスで全く問題がないので、システムを戻すのが一番の改善だと思いました。

或いは、ヴァージン・アトランティックのように完全なフリーダムミール制を導入し、CAにも事前に入念な研修を施すべきです。とにかく一生懸命のCA達が気の毒でした。

 

4月から始まった新しいコンセプトのANAビジネスクラス。ハードは素晴らしくまた乗りたい気持ちにさせてくれますが、サービス、特に機内食に関してはまだ未成熟な気がしました。ミールサービスで嫌な思いをしても料金を払うくらい素晴らしいシートなので、皆さんも是非ANAに乗ってみてください。

きっと数ヶ月もすると、機内サービスは改善され快適な旅行ができるようになっていると思います。

 

今後、この新しい機材はニューヨーク線で毎日運行され、ヨーロッパ便にも拡大されるそうです。


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ANA 国際線 新 ビジネスクラス inspiration of Japan [airlines and lounge]

 

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今回は、ANA新ファーストクラスに続き、新しくなったビジネスクラスを紹介します。新しいCクラスは、全般的にかなりのグレードアップ感があります。昨年までのファーストクラスとほぼ同等のサービスを受けられるということで、とても楽しみです。では、詳しく新システムをご紹介しましょう。  

<シート>

今回のリニューアルで一番の目玉はシートです。遂にANAでもフルフラットシートが導入され快適な睡眠が出来るようになりました。今までは、中途半端なフラットシートで、約167度倒れるライフラットシートと呼ばれるものでした。確かに寝心地はいいのですが、熟睡すると体がズルズルと下に下がってしまうという問題がありました。しかし新シートは完全な180度のフルフラットシートです。ベッドのように床に対して平行となりå寝心地はかなり改善されます。

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さらにANAが新しく採用したのは、スタッガード配列と呼ばれる並びのシートです。たがい違いに配列したシートを採用することで、どの席に座っても、他の乗客を気にせずに席を立ることができます。全席通路側へ隣の席を気にせずにアクセスできるように11の座席配列を実現しています。これは助かります。今までは、窓側に座る場合トイレに行くときは通路側の人の前を横切らなかったのですが、それを気にすることはないんです。

ANAは、このスタッガード配列を採用したことにより従来スペース比150%を実現しています。客にとっては素晴らしいことなのですが、席数が大幅に減ることになります。少しでもおおくのお客さんを乗せ収入を増やしたいところですが、お客さんの満足度を選択したのは素晴らしいことです。

 

フルフラットの完全なベッドスタイルに加え、機内では快眠をサポートするシーツやバジャマなどの寝具を充実し、安らかな眠りへの誘いとさわやかな目覚めをサポートするアロマグッズを用意するという情報もあります。今まではファーストクラスだけのサービスでしたが遂にビジネスクラスに拡大されるのです。こうなるとファースト・クラスとビジネス・クラスの差がほとんどなくなりました。今までのファーストクラスのサービスとほぼ同じサービスが半額以下のビジネスクラスで体験できるのは本当に嬉しいですね。

 

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シートに組み込まれる装備です。従来は9インチだったシートテレビ17インチに拡大します。テレビはタッチパネル式液晶ワイドスクリーンを採用し、機内食・お飲み物・機内免税品の注文、更に約160チャンネルの映画・ビデオ・音楽・ゲームなどを楽しむことができるのです。

さらにiPodを接続できるiPodコネクターやUSB端子接続により、自分のiPodに入っている動画写真・音楽をシートテレビ上で操作し、機内に搭載されているヘッドフォンで聞くことが出来るのです。これは凄いです。私はiPod、iPhoneのヘビーユーザーです。機内エンターテイメントサービスにはない音楽や映画を17インチモニターで見たり操作できるのは、飛行機に乗る時間がとても有意義になります。USBの端子もあるそうなので、PCのモニターとしても使えそうです。さらにこのモニターはタッチパネルとなっているので、今後は、ソフトウェアの更新により様々なサービスの提供が可能になるでしょう。iPod端子も、今後発売される新しいハードによりさらなる機内エンターテイメントの可能性が膨らみます。

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ちなみにiPod、USB端子は、エコノミークラスにもついています。

 

機内での仕事をサポートするため、全席にユニバーサルタイプのパソコン電源と、ワイドサイズのスライディングテーブルを採用することで、余裕のオフィススペースを確保。シートの右側もしくは左側に、大型のサイドテーブルを活用することで、書類や飲み物などを置いても狭くなりません。

あとは、機内でネットが出来るといいですね。これは以前はあったサービスです。一刻も早くボーイング社に復活してほしいですね。

 

 

 

<機内食>

新しいビジネスクラスでは、食事の時間が決まっていません。自分の好きな時間に合わせて食事が出来るのです。食事の注文は、タッチパネル式のシートテレビ画面で注文できます。

メニューはこれまでの3ヶ月毎の改定から月替わりとなり、30種類を越える和・洋の充実したアイテムから好きなアラカルトメニューをオーダーできます。そしてANAは、スチームオーブンで炊く鍋を開発し機内で炊きたてごはんを食べられるようになりました。これら食事のサービスも、今までのファーストクラスと同じものとなりました。

 

 

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ビジネスクラスの食事

食の新しい発想、「燻(くん)」:
素材を活かす独自の燻製(くんせい)技術と新ジャンルの燻製調味料をもとに、料理に旨みやコクを与え、食に驚きの発想をプラスしました。例えば、ハンバーグや卵かけご飯にかける醤油やオリーブオイルも特製の燻製しょうゆや燻製オリーブオイルが使われており、コクのある味わいを機内で楽しめます。

銀座にある「燻」という店にインスパイアされたのかわかりませんが、このように他社の食事では味わうことのできないメニューを提供するのもANAの素晴らしいところです。

 

日本酒の未来を追求する 仙台伊達家御酒御用蔵「勝山(かつやま)」:
「幻シリーズ」と銘打った純米大吟醸「暁」(有料)、甘口純米大吟醸「元」、純米吟醸「献」を通して、様々なシーンでの日本酒の楽しみ方、食とのマリアージュを提供します。

ANAのワインリストは素晴らしいのですが、最近は日本酒や焼酎のラインナップも凝ってきました。日本人ならではの酒を機内で楽しめるなんて夢のようです。

 

<その他のサービス>

今回の新機種から世界初の航空機向け温水洗浄機能付き便座「ウォシュレット」を導入したトイレも利用できます。本来は、787導入時に設置予定でしたが、787の納期が大幅に遅れてしまったため、777ですが急遽導入されます。海外に行くとウォシュレットがなくて辛いという方がいますが、なんと目的地までと目的地からはウォシュレットが使えるのです。これは日本ならではのサービスですね。

 

ここまでお伝えしてきた新ビジネスクラス。実はまだ飛んでいません。まずは、2010220日(土)より(予定)成田=ニューヨーク線に投入。当分の間は隔日運航となります。2010年度前半に成田=フランクフルト・ロンドン線へ導入し、2011年度内に欧米路線へ拡大予定です。また機内食などの一部サービスは、2010220日(土)より(予定)欧米全路線にてスタートいたします。こうなると同じデスティネーションでも使う便によってかなりの格差がでてしまいます。皆さんがこの路線に乗る場合は、必ず新サービスかどうか確認してチケットを購入してくださいね。

 


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